中盤に相手投手を攻略

京都翔英・石原彪主将

 1点を追う京都翔英は5回、連打で一、二塁とチャンスを作ると、2番・新田大輔(2年)がライト線へ2点タイムリー二塁打を放ち逆転に成功。続く3番・山本祐大(3年)もタイムリーを放ちもう1点を加えると、6回以降も着々と得点を重ね、10安打8得点で快勝。準決勝進出を決めた。

 昨年12月に就任した浅井敬由監督は、「前半は相手投手に対応できなかったが、後半に1点ずつという気持ちで行きました」と振り返った。プロも注目する4番で主将の石原 彪(3年)はノーヒットだったが、「(初戦から)打順を変えました」という前後の打者が活躍。石原も、「自分が焦ってはいけないと思った。チームプレーに徹しました」とフォア・ザ・チームで勝利に貢献した。

 準決勝の相手は選抜ベスト4の龍谷大平安。昨夏の京都大会で破っているが、秋は準決勝で福知山成美に敗れたため、新チームになってからは初対戦だ。「春の大会は夏へ向けての通過点。ですが、勝ちたい」と171センチ88キロの大きな体の主将は、たっぷりとかいた汗をぬぐいながら宿敵との対戦を心待ちにした。

 一方、敗れた京都廣学館は、背番号『1』の右腕・鹽見和輝(3年)が粘投していたが、中盤に崩れた。しきりに腰に手を当てる仕草を見せており、状態が悪かったのかもしれない。ただ、埼玉西武ライオンズで活躍した西口文也元投手を彷彿とさせるダイナミックな投球フォームが目を引いた。三番手で登板した左腕・岩倉匠(3年)も力強い直球を披露しており、夏へ向けて楽しみなチームとの印象を受けた。

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