○ 阪神 1 - 0 巨人 ●

<10回戦・甲子園>

 阪神の若きエース・藤浪晋太郎が自身初の完封勝利をマーク。今季3勝目を最高のピッチングで飾り、チームの連敗を3で止めた。

 チームの重苦しい空気を、若き右腕が一掃した。今季9試合目の先発となった藤浪は、完投勝利をマークした14日のヤクルト戦に続き、この日も抜群の安定感を披露。3回まで無安打投球を続けると、2四球で無死一、二塁とした5回のピンチでは、8番堂上を併殺打に打ち取りピンチを脱した。

 打線が1点を先制してからは、さらにエンジン全開。7回、8回を三者凡退で切り抜けると、9回は先頭の代打・高橋由を151キロの直球で空振り三振。2番片岡はカットボールで内野ゴロに退けると、最後も3番亀井をこの日多投したカットボールでセカンドゴロに仕留め、プロ初完封を最少得点差の1-0で飾った。

 お立ち台に上がった藤浪は「正直、自分自身しびれました」と安堵の表情。好投の理由を問われると「ストレートの感触が良く、コーナーに投げ分けられたのがいいピッチングにつながった」と自己分析した。

 前回の1失点完投に続く完封勝利については「点数を取られないというのは気持ちがいい」と違いを強調。さらに「明日は(ドラ1新人の)横山さんがしっかり投げてくれるので期待してください」と続け、同じ94年生まれの21歳左腕にバトンを託した。