サラリーマン・OLの一日の平均水分摂取量は、500mlペットボトル約3本分だが、その中身はコーヒーなどの嗜好品やアルコールが半分を超えている―。そんな実態が、花王<4452>が行った「飲み物の摂取意識調査」で分かった。メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)に対する関心が高まっている昨今、摂取する「量」より「中身」に対する意識を変えることが重要。

 同調査によると、サラリーマン・OLの一日の平均水分摂取量は、1486ml(500mlペットボトル約3本分)で、これは成人の必要量とされる目安とほぼ同量。しかし、その中身は、コーヒーや清涼飲料水などの嗜好品が35%、アルコールが17%と、半数以上を占めている。

 また、サラリーマン・OLの68%が「太っている」と自覚しており、やせ型・標準型に比べ約1.3倍、肥満の人の方が飲み物からカロリーを摂取しているという。肥満の人が好んで飲む飲料は、「缶コーヒー」(46%)、「アルコール飲料」(40%)、「炭酸飲料水」(30%)の順で、肥満度が高いほど摂取率も高い。

 その一方で、肥満対策に対する意識も高く、トップは「食事に気をつける」(76%)で、「運動する」(65%)がそれに続いているが、「飲み物に気をつける」という割合は46%で、半数以下という結果になった。

 調査は、2005年11月11日から21日まで、首都圏在住の20歳から59歳までのサラリーマン・OL800人を対象にアンケート形式で行われた。その結果、現代人は十分な量の飲み物を摂取しているが、摂取する「中身」や肥満との「関係性」についての意識は希薄であることが明らかになった。【了】