パイオニアが2年ぶり2度目の優勝

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 バレーボールVリーグ女子の決勝(3戦2先勝方式)最終戦が5日、東京体育館で行われ、パイオニア・レッドウィングスが、久光製薬・スプリングスをセットカウント3−0で下し、2勝1敗として、2年ぶり2度目の優勝を果たした。最高殊勲選手賞(MVP)にはパイオニアの栗原恵が選ばれた。

 栗原が泣いた。優勝の喜びに沸くチームメイトの輪の中で、ボロボロと涙を流した。「自分が思っていたより、バレーボールが好きなんだと思った」。自身初めてのリーグ制覇。これまでの道のりは決して平坦ではなかった。

 04年のアテネ五輪後、方向性の違いからNECを退社。同年11月に現チームに移籍したが、Vリーグの規定により、シーズン途中に移籍した栗原は、リーグ戦に参加することができなかった。05年5月の黒鷲旗・全日本選手権には出場し、優勝を果たしたが、その後チームを離脱。9月の開幕戦からリーグに復帰していた。万感の思いが涙になって溢れた。

 MVP選出を告げられたとき、栗原は首を大きく横へ振った。「本当に自分でいいのかと思った」。ここまで来られたのは、自分を受け入れ、支えてくれたチームメイトのおかげという思いがあった。「これから頑張れよという意味があるのかなと感じています」と受賞の感想を語った。

 試合は、久光製薬の主砲ケニアが74本のアタックで32得点を奪う活躍。一方のパイオニアは、佐々木、栗原が徹底マークにあったが、江口、フールマンにボールを散らし、その裏をかく多彩な攻撃で流れをつかんだ。パイオニアのセリンジャー監督は「久光製薬のケニアの貢献度は計り知れない。だが、ウチは1人では打ち破れない」と試合を総括し、さらに「優勝は、もうその瞬間から過去のもの。次の戦いは始まっている」と話した。狙うは、5月の黒鷲旗だ。

<Vリーグ女子決勝・最終戦>
パイオニア 3−0 久光製薬
(28−26、25−23、29−27)

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