11日、日本外国特派員協会で、WBC出場を辞退した松井秀喜を批判するWBC親善大使のトミー・ラソーダ氏(撮影:吉川忠行)

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元米大リーグ・ロサンゼルスドジャース監督でワールド・ベースボール・クラシック(WBC)親善大使のトミー・ラソーダ氏が11日、東京都千代田区の日本外国特派員協会で講演し、「松井には失望した」とWBC日本代表入りを辞退したNYヤンキースの同選手に対する率直な意見を述べた。

 ラソーダ氏は「松井のことはよく知っている。とてつもない男だ。しかし、彼が自分の国のために戦わないと聞いて失望した。監督を引き受けた王貞治氏には、日本のベストプレーヤーがふさわしい。松井は自分の国に誇りを持つべきだ」と声を荒げた。

 WBC開催についてのプロモーション活動のため世界を飛び回っているラソーダ氏は「WBCには最高の選手が集う。(米大リーグの)ワールドシリーズなんか目じゃない。普段着ているユニフォームを脱ぎ、国を背負う。世界一になれば、国中がハッピーになる」と、その意義を強調した。

 ラソーダ氏は50年間野球とともに歩み、選手時代から日本と関わることも多かった。ドジャースに在籍した野茂英雄投手について「野茂は日本人のメジャーリーグへの道を切り開いた。言葉も通じないなか、大変な体験をしようとしている野茂を“日本人の息子”として受け入れた」と回想した。また、ドジャースが本当に好きだと繰り返し述べ、「死んだら、墓の上にドジャースのホームゲームのスケジュールを貼ってくれと頼んでいる。墓に行けばスケジュールが分かるんだ。死んだ後も、自分の愛するチームに意欲を与え続けたい」と語った。【了】

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