先日行われたプロレス「WWE Raw」での試合でのある選手の行動が、試合後に予想外の物議を呼んでいる。

アメリカを防衛する巨人ビッグ・ショー選手と、ロシアの愛国者でアメリカを批判するルセフ選手の米露代理戦争ともいえる試合で、ビッグ・ショー選手がリングに掲げられたロシア国旗を引きちぎり床に叩きつけてみせた。プロレスではありがちな演出の一つだが、「ロシア人のファンはこれを見てどう思うのか?」「今回のWWEの行動はロシアに対してあまりにも無礼でうんざりする」といった批判がアメリカ人ファンから巻き起こったのだ。


この反応に事態を重く見たWWEは、速やかに「月曜日のWWE Rawにおけるロシア国旗に対する軽視を謝罪します」と声明を発表。しかし、一方で謝罪したWWEに対して「ただの演出に過ぎないショーであっさり謝罪するなんて二枚舌にも程がある」と批判するファンもいるようだ。

自国の国旗を損壊すること禁じる“国旗侮辱罪”があるアメリカとはいえ、過去のプロレスにおいて、国と国の争いをストーリーに組み込み相手国の国旗を侮辱するシーンは数多くあった。今回、国旗に関してこれだけの論争が起きるのは、米露の政治的冷え込みで緊張状態が続いていることも影響しているようだ。