バナナが食べられなくなる?「パナマ病」

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世界のバナナが危ないかもしれません。ある植物の病気が広まれば、世界中のバナナの収穫や生産、輸出に影響が出ると国連が警告しています。

国連食糧農業機関(FAO)によると、問題になっているのは、すでに東南アジアで数万ヘクタールの被害を出し、中東のヨルダンやアフリカのモザンビークでも報告されているパナマ病TR4です。

この病気が、発展途上国の重要な農産物で貧しい農民たちの貴重な収入源であるバナナに重大な損害を出しかねないと懸念されています。

パナマ病TR4に特に弱いのが世界の生産量の47%をしめるキャベンディッシュ種です。現在のところ、この病気の拡大を防ぐにはバナナの木を切り倒し、木と木の間に溝を掘るしか方法がありません。

まだ南米エクアドルなどの主要な生産地には影響が出ていないものの、「潜在的」なリスクがあるとFAOは警告しています。

ヨーロッパやアメリカは主に南米からバナナを輸入しているため問題ありませんが、経済的な打撃があるとすればアジアになります。

FAOの担当者は現状ではキャベンディッシュ種に依存しすぎていると話しています。パナマ病に耐性のある品種に切り替えるには数年はかかるそうです。

子供も大人もみんな大好きなバナナ。安心して毎日たべられるように先進国でも支援していきたいですね。

参考:Disease threatens world’s bananas, says UN
https://uk.finance.yahoo.com/news/disease-threatens-worlds-bananas-says-120541634.html