東アジア杯:竹島騒動の韓国代表選手「必ず勝ちたい試合、それが日韓戦」

写真拡大

2012年8月10日に行われたロンドン五輪男子サッカー3位決定戦後、「独島(竹島の日本名)はわれわれの領土」と韓国語で記されたプラカードを持ってフィールドを駆け回った朴鍾佑(パク・ジョンウ)選手を覚えているだろうか。

その朴選手が7月20日に開幕する東アジア杯に出場する。韓国代表メンバー23人に選ばれており、28日に行われる日韓戦に出場する可能性は高い。

韓国メディア「FOOTBALLIST」の「独島セレモニーから1年、日韓戦を待つ」と題した記事には、日本戦に向けた朴選手のコメントが掲載されている。

それによると、朴選手は日本戦について「とにかく慎重にやる」という。五輪で起こした行為は一瞬の出来事だったが、直後の銅メダル表彰式には参加できず、国際サッカー連盟(FIFA)や国際オリンピック委員会(IOC)による調査が行われた。結局、メダル剥奪はされず、国際Aマッチ2試合の出場停止と罰金という比較的軽い処分となったが、騒動が収まるまでに半年近くかかった。再び騒動を起こしたくないという気持ちはとても強くあるようだ。

だが、日本戦に対する格別な思いは変わらないようだ。「私だけではなくみんなにとっても重要な試合だ。(ほかの試合よりも)一層集中する必要があり、必ず勝たなければならない試合、それが日韓戦だ」とコメント。竹島騒動の記憶は今度の日韓戦で負担にならないかとの質問には、「まったく問題ない。試合をすることとその問題は別だ」と話し、気持ちを新たに日韓戦に臨む考えを明かした。

韓国代表では最近、奇誠庸(キ・ソンヨン)選手がソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)で崔康熙(チェ・ガンヒ)前代表監督を非難し、国民から批判を浴びるという出来事があった。朴選手は、自分や奇選手の問題によって損なわれた韓国代表の信頼を、今回の東アジア杯で取り戻す必要があると述べた。

「(騒動は)個人的なことだとも言えるが、第3者が問題があると感じたならそれも合っている。ファンには少し肯定的で寛大に見てくれたらとは思うが、やはり選手全員が努力して再び信頼を得ないといけないと思う。1年前、私が五輪で大きなことを経験して成長したように、奇誠庸選手も今回の出来事を通じて良い経験を積めば良いと思う。洪明甫(ホン・ミョンボ)監督と一丸となって、良い姿を見せられるよう最善を尽くすつもりだ」。

1年ぶりとなる日韓戦に向け、すでに気合い十分の朴選手。政治とスポーツを混同した竹島プラカード騒動のようなことが、再び起きないことを祈りたい。

・参照:FOOTBALLIST
・参照:韓国サッカー協会

■【韓フルタイム】とは……
【韓フルタイム】とは韓国に特化した情報を提供する媒体です。
韓国に詳しい専門の日本人記者が取材、執筆を行っております。