韓国、中国の「嫌韓感情」を憂慮 アナウンサーの死者が中国人で「幸い」発言で

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米サンフランシスコ国際航空で発生したアシアナ航空機の着陸失敗事故で、韓国のテレビ局アナウンサーが、死亡した2人が韓国人ではなく中国人で「幸い」と発言し、国内外からひんしゅくを買っている。

問題発言があったのは、韓国紙、東亜日報系のテレビ局「チャンネルA」のアナウンサー。事故の様子について伝える報道の中で、「2人の死亡者は中国人だった。私たちの立場としては幸い」と述べた。

報道後、韓国のインターネット上には、ネットユーザーによる非難のコメントが殺到。「中国人が死んで良かったってこと?」「信じられん、尊い命に国籍なんてない」「酷い番組だ」「テレビ局を閉鎖すべき」などとアナウンサーの発言を非難するコメントが大量に書き込まれた。

だが、騒動は韓国国内だけで留まらなかった。翌日には日本や中国のメディアも相次いで取り上げ、非常識な発言に各国から怒りの声が上がった。

特に、「幼い子どもが命を失っている状態で、幸いという言葉を使うことは許されない」と指摘した中国紙「環球時報」の8日付の記事は、瞬く間に中国のネット上に拡散した。韓国「ソウル新聞」によると、韓国版ツイッターの新浪微博には8日午後3時の時点で、14万人の中国人ネットユーザーが環球時報の記事を引用しながらアナウンサーの発言に反発し、「非人間的」などと怒りを露わにしたという。

中国では、6月下旬に行われた朴槿恵(パク・クネ)大統領の中国訪問を機に、韓国への好感度が高まっていたといわれる。そのため、韓国では今回の事故により「中国で嫌韓論が広まるのではないか」と憂慮する声があるという。

・参照:ソウル新聞
・参照:国民日報

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