うるさいテレビCMはご法度。罰金が科される可能性も – 米国政府

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米国政府が、テレビCMの音量規制に乗り出した。昨年12月に発効した新しい法律により、CMの音量は番組の音量と同レベルに抑えるように規定。違法者には、最高10,000ドル(約100万円)の罰金が科される可能性もある。

●国民からの強い要望
米国では、1984年に初めてテレビCMの音量の問題が取りざたされて以来、「押し付けがましいほどうるさいCM」に対する、国民からの苦情が絶えることは無かった。

それに応える形で発効したのがこの法案で、テレビ放送、衛星放送、ケーブル放送のすべてに適用される。

法案推進者のカリフォルニア州選出のエシュー民主党員は、「私が過去18年間かかわった法案の中で、一番人気が高かった。5,000万人の病気の子供を救ったとしても、これほどの関心は集められなかったと思う。道を歩いていると、選挙区の支持者たちから、声をかけられ、お礼を言われるほど」と語る。

●家の外に逃げ出したくなるほどの大音量
シュー議員がこの問題に取り組むきっかけになったのは、老齢の両親と同居しているからだという。耳の遠い父親が、テレビの音を大きくする、番組の間はともかくCMになると、あまりの大音量に「ソファから飛び上がって、外に逃げ出したくなるほどだった」そうだ。

●CM提供企業にも恩恵?
CMがうるさくて、視聴者が逃げ出したり、即座にミュートボタンを押すようでは、スポンサー企業としては宣伝効果半減である。新しい法律によって、CMが静かになり、見る人が増えれば、スポンサー企業にもメリットがある。

その名もCALM(「静かな」の意味。?“Commercial Advertisement Loudness Mitigation” Act)という新しい法案、効果はいかに?

※当記事は、ハイブリッド翻訳のワールドジャンパー(http://www.worldjumper.com)の協力により執筆されました。

参考
The Independetn, 13 December 2012, Matilda Battersby, “CALM down – New American law stops TV advertisers from turning up the volume”
http://www.independent.co.uk/arts-entertainment/tv/news/calm-down–new-american-law-stops-tv-advertisers-from-turning-up-the-volume-8413302.html