(1)キュラソーとサイパンがIBAFに新加入
 国際野球連盟(IBAF)は、コロンビア・カルタゲナで開催した今年の第1回会合で、キュラソーとサイパンの両野球連盟を新メンバーとして承認したことを明らかにしました。

 このうち、キュラソーは前身の「オランダ領アンティル」時代には、IBAFが主催するワールドカップ(2009年欧州大会)にも出場していました。またキュラソーへと名称を変更して以降も、オランダ代表にとっての事実上の下部組織として、オランダ王立野球・ソフトボール協会(KNBSB)が主催する大会(ハーレムベースボールウィーク、ワールドポートトーナメント)にも出場していたものの、どうやらIBAFへの登録は未完了であったよう。今回の承認を経て、「キュラソー代表」として世界レベルの大会に出場する道が、ようやく開けたことになります。

 また今回の会合では、国際ソフトボール連盟(ISF)との統合団体である、世界野球・ソフトボール連合(WBSC)の組織体制の確立についてや、8月下旬から9月にかけて開催されるU-18ワールドカップについての話し合いも行われました。ワールドカップについては、昨年WBC予選も行われた台湾・台中での開催が決定。また、14チームが参加するこの大会においては、ホームベース上での捕手へのタックルが禁止されることも決まりました。

 昨年韓国で行われた大会では、アメリカ‐カナダ戦でアメリカのウィリー・アブレイユが、カナダのクリストファー・ショー捕手に強烈なタックルを食らわせたことが物議をかもしました。この一件でアブレイユが退場を宣告されるなど、非常に試合の雰囲気が不穏なものになった経緯もあり、今回の会合では当該事案がシリアスなものとして受け止められたようです。

ソース:http://baseballdeworld.com/2013/02/05/ibaf-welcomes-curacao-saipan-members/

(2)マイク・ハートリーがハイデンハイム・ハイデコッフェ監督に復帰
 ドイツ・ブンデスリーガ南地区のハイデンハイム・ハイデコッフェが、マイク・ハートリー監督が今季から復帰することを発表しました。今季チームを率いた、トロイ・ウィリアムズ前監督の後任となります。

 元大リーガーのハートリー氏は、2008年から3年間ハイデコッフェの指揮官を務めました。2009年には「ドイッチャー・マイスターシャフト」を制して国内王者となり、翌年のヨーロッパカップでは格上であるオランダ・イタリア勢を押しのけて決勝に進出。UGFフォルティチュード・ボローニャ1953(イタリア)に惜しくも敗れ、準優勝に終わったものの、ヨーロッパを代表する強豪球団相手に、延長戦にまで持ち込むという大健闘を見せました。

 クロアチア代表のコーチも務めた昨年は、イタリアでベースボール・グロッセートの指揮を執ったものの、チームはわずか1シーズンでリーグから脱退。そのため、今回のチーム復帰が決まったようです。なお新指揮官のアナウンスに先駆けて、球団はパット・ローソン、アンドリュー・スミス、ジャスティン・ウィルソン、ミヒャエル・フランケの4選手の退団を発表。代わって、ジェームズ・マクオーウェンとジャック・フローリーの新助っ人2名を獲得したことを明らかにしました。マクオーウェンは打撃コーチ、フローリーは投手コーチも兼任する予定です。

ソース:http://www.mister-baseball.com/mike-hartley-head-coach-heidenheim/

(3)イタリア代表捕手にドーピング疑惑?
 つい先日、アメリカのマイアミ・ニュータイムズ紙が報じ、MLB界隈を震撼させるニュースとなった、有力選手によるドーピングスキャンダル。これをきっかけに、ドーピングを行っていたビッグネームの1人として挙げられている、アレックス・ロドリゲス内野手(ヤンキース)が契約解除になるのではと噂されるなど、全米を挙げての大騒ぎとなっているこの問題ですが、どうやらヨーロッパ球界にも波及していたようです。

 渦中の人となっているのは、来る第3回WBCでのイタリア代表候補で、Aロッドのチームメイトでもあるフランシスコ・セルベーリ捕手(26)。4年前の第2回大会でも、イタリア代表の一員としてプレーしている同選手は、ティム・ブラウンとジェフ・パッサンの両記者が米ヤフーに寄稿した、薬物使用疑惑のある選手リストの第2弾に、その名前が含まれていたとのこと。当然のことながら、セルベーリ本人は自身のTwitterで、この疑惑を即座に否定しています。以下は本人のコメント。

 「僕は2011年3月に足首を故障して以降、(今回のリストを提出した)バイオジェネシスクリニックを含む数多くのエキスパートたちと、合法的なやり方を使ったリハビリに取り組んできた。僕が使用したサプリメントも、MLBから禁止されていないことが明白であるものばかりだ」

 昨年は故障の影響などもあってか、メジャーではわずか3試合しかプレーしていないセルベーリですが、今季は昨季までの正捕手ラッセル・マーティンのパイレーツ移籍により、レギュラーとしてプレーするチャンスも生まれています。それだけに、今回こうした疑惑が生まれてしまったことは非常に残念。もちろん、一野球ファンとしてこの報道が真実ではなかったことを祈りたいと思います(もちろん、本当であった場合にはきちんと償わなければいけないのは当然ですが…)。

ソース:http://www.mister-baseball.com/italys-francisco-cervelli-connected-latest-mlb-doping-scandal/

(4)プロファーがWBC参戦回避、キューバは強化合宿開始へ
 WBCでのプレーを最も期待されていたトッププロスペクトの1人が、残念ながら出場を取りやめることになりました。レンジャーズの若手No.1の期待株で、オランダ代表候補に選ばれていたユリクソン・プロファー内野手(19)が、一転してWBC参加を撤回しレンジャーズでのスプリングトレーニングに専念することになりました。

 今回の出場辞退は、目標である開幕ロースター入りに集中するためのもの。レ軍首脳陣からも、「一軍で開幕を迎えるためには、スプリングトレーニングにフルに参加することが必要」であるという指示が下っていたようです。オランダの正遊撃手として躍動するプロファーが見たかっただけに、個人的には今回の出場辞退劇は非常に残念ですが、彼が出場を取りやめてもアンドレルトン・シモンズ(ブレーブス)やマリエクソン・グレゴリウス(ダイヤモンドバックス)といった代替候補がいるため、戦力的にはあまり落ちることはないのかなという印象。チームに残ることを決断したからには、なんとしても開幕メジャーを掴みとってもらいたいものです。

 一方、日本と並ぶA組の一次リーグ突破最有力候補と目されるキューバが、首都ハバナで強化合宿を始めたことも分かりました。ビクトール・メサ監督の指導の下、今回の合宿には36名の候補選手が参加。今月15日に台湾入りした後、18日からはB組に参戦する台湾、オーストラリア、オランダの3チームと、計6試合の強化試合を戦うことになっています。日本、中国、ブラジルとともにA組を戦うキューバは、近年ではかつてのように国際大会で圧倒的な結果を残せず、以前と比較して陰りが指摘されている面もありますが、それでもこの組の中では依然として怖い存在であることも確か。昨秋の強化試合で2連勝している日本も、あくまでも気は抜かずに戦いたいところです。

ソース:http://www.mister-baseball.com/profar-opts-wbc-cuba-starts-training-camp/