すでに西岡剛のMLB挑戦については何度も取り上げた。骨折、ミネソタ・ツインズ=MINの凋落という不運にも見舞われたが、実力が出せなかったのは本人に起因する。
端的に言えば、「打てなかった」ということだ。安打も長打もほとんど打つことができなかった。NPBで最多安打、首位打者のタイトルを取った好打者の片りんは見ることができなかった。

キャリアSTATS

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スプリング・トレーニング

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2011年のスプリング・トレーニングでは、守備はともかく、打撃では好調だった。ガーデンハイア監督は、開幕戦で西岡を二番二塁で起用。

しかし4月7日に二塁守備でニック・スイッシャーと交錯し、左足腓骨を骨折。リハビリをすることになったが、復帰後、全く打てなくなる。8月にようやく復調したものの脇腹を痛めてDL入り。シーズンを終えてしまった。

2012年には、西岡はすでに構想に入っていなかった。AAAでレギュラー二塁手としてそれなりの数字を残すも、与えられたチャンスは1度だけ。ここで、西岡は全く結果を残すことができず、再びマイナーに。40人枠からも外されて戦力外となった。

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そして、自ら契約解除を申し出て、MINから離れた。

現在、阪神やロッテなどの争奪戦が行われているが、西岡は統一球を経験していない。日本球界を激変させたこの環境変化に対応できるかどうかは、疑問が残る。

西岡の発言は、一見前向きなように思えるが、現実を直視しているかどうか。なぜMLBで成功できなかったのかを、冷静に見つめることができているのかどうか。

数字が上がらなかったこと以上に、なぜMINの首脳陣に冷遇されたのか、なぜMLBの野球を吸収できなかったのか、を学ぶべきだと思う。

MLBで成功している選手は、例外なく「自己管理」ができ、日米の文化差を「自分で克服」した選手だ。西岡とどこが違ったのかを考えるべきだろう。

まだ28歳という若さだが、西岡には冷静に「失敗に学ぶ」ことが必要だと思う。