「日本ではチップはいらない、以上!」…欧米人「えっ」「どんな文化なの?」

アメリカを中心とした欧米諸国では、レストランやホテル、その他のビジネスでもサービスを受けたらチップを渡すのが慣例となっています。

そう言った習慣のない日本に欧米人が来ると、チップが不要であることにちょっとしたカルチャーショックを受けるようで、たびたび議論に上ります。

海外掲示板で「日本ではチップはいらない、以上!」と説明されると、「なぜなの?」「どんな文化なんだ」と疑問の声が続き、詳しく解説する人まで現れていました。

 

以下、海外掲示板のやりとりを、抜粋でご紹介します。

「自分は大人になってからの大半(20年以上)を東京(札幌では2年)で過ごした日本人なのではっきり言うけど、日本社会には全くチップを渡す習慣がない。誰かが言っていたように特別な場合(相撲観戦など)に渡すものに限られ、それは心付けと呼ばれている。

それはチップに似ているけど、どちらかというと贈り物をする習慣の延長みたいなものである。(病院や高級料理屋でスタッフのために何かを渡すというように)

すでにサービスを行う賃金は支払われ、プロとしての責任や誇りを持って業務をこなすことを期待されているので、良いサービスに対して報酬を払うというチップの概念が日本にはない。

もちろん提供されれば、ホテルの従業員やウェイターたちもチップを受け取るだろうが(突き返すのが失礼だという理由で)、ほとんどのビジネスでは規約に反するからと丁重な気まずい笑顔で拒否される。(あるいは外人にチップはいらないと説明するのが面倒なのでもらっておいて、後でみんなでビールでも飲むような、のんびりしたところもあるかもしれない)

時々遊んだ帰りにタクシーの運転手に「お釣りはいいよ」と言うこともあるが、これもチップではなく自分の楽しさを共有しているだけにすぎない」

……と、ある日本の方が説明していました。

逆に言うと、日本ではチップが不要なことを、ここまで事細かに説明しないと、なかなか理解してもらえないことを意味しています。

掲示板のコメントも盛り上がっていました。


●自分が日本に行ったとき、チップがいらないとは知らず、レストランでチップを置いた。するとウェイターが追いかけてきて、自分が間違って多く置いてきたのだと思って返しに来た。

●東京のレストランでこんなことがあった。チップを置いてレストランを出た。するとウェイトレスが道路を1本先まで走って追いかけてきた。チップを返してお辞儀をして、テーブルにお金を忘れていたと言い、またお辞儀をして、そうしてレストランに戻っていった。

●「バカな外国人たち、いつもテーブルにお金を忘れていって……。毎日追いかけなくちゃいけないじゃないの!」

●「だから彼らの国は破産してるのかしら。そこら中にお金を落としてるから」

●今日僕は、日本では、女性がお金を渡してくれるために追いかけてきてくれる、ということを知った。

●なんてすばらしい国なんだ。

●たぶんユートピアに最も近い国だよ。

●「黙ってさっさとお金を受け取りなさい」

●ちょっと日本に行ってくる。

●自分も似たような体験をしている。東京のレストランでチップを置いたら、シェフが通りを追いかけてきて、テーブルにお金が残されていたと言う。それは君のためだと言って返すと、強く反論した。それもとても丁寧に。

●ホテルをなかなか見つけられないタクシーに乗っていたが、5分ほど余分にくるくると走って、丁重に支払いを断った。半分を払うともめたが彼は規約違反だと聞き入れなかった。

●自分の日本語が下手で、タクシーが間違った空港のターミナルに行ってしまった(国際線ではなく国内線に行った)。すると彼は8000円くらいの料金から2000円返すと主張してきた。クレイジーだ。

●実際のところ北米以外ではチップの習慣のある国は少ない。むしろアメリカのチップの習慣がかなりユニークで変に思える。

●アメリカ流のレストラン運営の節約のしかたなんだよ。従業員に最低限しか支払わなくてすむからね。

チップの習慣は国によっていろいろのようですが、とりあえず東京のレストランの従業員は、かなりの割合で外国人を追いかけていることがわかりました。

東京のレストランで働くと、運動量は多くなるのかもしれません。

There is no tipping in Japan.

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