ガンバが危機的な状況に陥っている。公式戦4連敗は外野からしてもショッキングなスタートだ。これは単純なスタートの失敗ではなく、チームとして過渡期、世代交代の時期に差し掛かっているからだろう。

長らく遠藤に頼ってきたが、その遠藤の調子が代表戦も含めてふるわない。蓄積された疲労もあるのだろうが、あの独特の凄みが、今シーズンはとんと鳴りを潜めてしまっているね。
 
ほかにも、要所要所をベテランの域に入っている選手たちが固めている。長く続いた西野政権で一時代を築いた選手たちが、そのまま年を取ってしまったのだ。世代交代という大きな課題を、今後どのようにクリアしていくか、ガンバファンは気が気じゃないだろうが、今シーズンは大きな転機となるだろうね。

一方で、監督の問題も見過ごせない。ガンバはもともと、後任に現コーチの呂比須を据えようとしていた。ところがライセンス制度にはじかれ、今のセホーン監督が呼ばれた。監督の存在は、チーム方針を決める上で絶対だ。そこがぐらついたままなし崩し的に開幕を迎えてしまったことが、この連敗街道の始まりだろう。
 
それにしても、指導者ライセンスとは一体なんだろうか。簡単にいえば、日本サッカー協会の登録下で、D級からはじまり、S級を取得すればJリーグクラブや日本代表監督を務められることになる。プロの指導者を育成するという目的で導入された制度だけど、決して国際的なルールではない。日本人監督と外国人監督では適用のされ方も異なる。

僕にはライセンス制度が、協会による人員の掌握に思えて仕方がない。協会への登録料を払って、機関誌的なものまで買わされる。まるでお布施じゃないか。ライセンスがなければ優勝できないわけではないと思うのだけど、どうだろうね。制度は大事だけど、制度にしばられては意味がないね。