相武紗季 (撮影:野原誠治)
 ウォルト・ディズニー生誕110周年記念作品の映画『くまのプーさん』が9月3日(土)から全国公開される。このほど、プーさんの大ファンという女優の相武紗季が、同作の公開記念イベントに登場し、インタビューに応じた。プーさんの魅力をアツく語る相武。ついには“カエル役”での共演ラブコールまで飛び出した。

相武紗季がプーさんに興奮「とりあえず触っておこう」

――映画『くまのプーさん』の見どころを教えてください。

相武紗季(以下、相武):見どころは、やはりプーさんの魅力、プーさんらしさがいっぱい詰まっているところにあると思います。森の仲間たちが協力して、ドタバタしながら懸命に支え合って行動を起こすところもかわいくて、そちらも見どころになると思います。

――プーさん“らしさ”というのは、具体的にどんなところですか?

相武:たまに誘惑に負けそうになっていたりとか、優柔不断なのかな? と思いきや、最後には一番大好きなことを我慢してでも、仲間のためを思って行動するところですね。ただ真っ直ぐにゴールに向かうのではなくて、寄り道をしたり、間違えたりもしちゃうんだけど、いろいろなことを見たり、聞いたりしながら、何かひとつ成し遂げる姿がすごくかわいいな、と思います。

――相武さんご自身がかなりの“くまのプーさん”好きだと聞いていますが。

相武:プーさん好きです。

――プーさんの一番の魅力はどんなところですか?

相武:見ているだけで癒されるところですね。何とも言えない色合いとフォルム。見ているだけで「どうでもいいや」じゃないですが、あくせくしている気持ちが開放されて、温かい気持ちになるところが好きですね。今日は本人(プーさん)とお会いして、肌触りがすごく良くて、また好きになっちゃいました。

――プーさん歴はどのくらいですか?

相武:生まれてすぐに千葉の方にしばらく住んでいて、その時に東京ディズニーランドが近くにあったので、物心ついた時からディズニーのキャラクターが近くにいて、ぬいぐるみが転がっていたり、DVDも持っていたので、昔から一緒に育ってきた感覚がありますね。

――今回は短編『ネッシーのなみだ』も同時上映されます。そちらもご覧になりましたか?

相武:かわいいお話ですごく好きです。お子さんは純粋に、ネッシーが泣いたり、笑ったりする姿を楽しめると思うし、大人の方もいろんなメッセージを受け取ることができる作品になっていると思います。ほとんどナレーションで動いていて、しゃべらないんですが、そういうのがまたレトロな感じがして、ディズニーらしいイメージがあります。

――本作でプーさんの印象が変わったなと思うところや、新しい発見はありましたか?

相武:子供の頃は、純粋にプーさんたちと一緒に冒険に出て、仲間になったつもりで楽しんでいましたが、本作を観てから、癒されたり、応援する側に回るようになって、自分の見方の変化に驚いたりしました。

――相武さんが大人になった、ということですね。

相武:そうですね。世界観は本当に変わらず、歌があったり、穏やかな空気が流れていたりっていうのは、昔感じたままだと思いました。

――ビジュアルで癒される人も多そうだな、と思いました。

相武:多いと思いますね。コロンとしたお尻を見ただけでキュンとします。それに加えてゆったりした口調があるとさらに癒しの効果が倍増しますね。

――本作に登場するキャラクターの中で、相武さんご自身に一番近いキャラクターはどれだと思いますか?

相武:これっていうのが無いんですよね。私にはプーさんの要素はなかなかなくて、ピグレットみたいに臆病なのに友達がピンチだと思うとそんなに力もないのに頑張っちゃうところとかは共感できたり、ティガーみたいに空気を読めずに、はしゃいじゃう部分も持っているなと思ったり。キャラクターの部分部分で「あ、何か似ているな、分かるな」というところがありますね。

――プーさんはハチミツが大好きですけど、相武さんにとっての“ハチミツ”は何ですか?

相武:なんだろう。プーさんにとってハチミツって相方みたいなものですよね。となると、私にとっては、ずっと一緒にいる愛犬がハチミツみたいなものですね。食べ物じゃないですけどね(笑)。

――愛犬がいるから頑張れる、みたいな感じですかね。

相武:そうですね。一度、仕事場に愛犬を連れて行ったことがあるんですが、ものすごくカラ回っちゃって大変だった記憶があります。頑張りすぎちゃって。

――相武さんは“元気な女の子”という印象が強いですが、癒されたいと思うことはありますか?

大泉:ありますね。この作品は、ちょうどいい具合にガス抜きしてくれます。観終わった後にポーッとなるんじゃなくて、また元気がチャージされているんだけど、それまでとは質の違った元気になっているという感じがします。

――プーさんにそういうパワーがあるんですね。

相武:そうですね。森の仲間たちが動き回っている姿を見ていると自ずと溜まっている毒が抜けていくと思います。

――後ろのセットが100エーカーの森になっているんですが、実際に相武さんがくまのプーさんの世界に入り込んだとして、この森で何をやってみたいですか?

相武:爬虫類に似ているって言われることがあるんですが、自分でもあながち嫌じゃなくて、気に入っています。プーさんにカエルが出てきてもおかしくないと思うので、ぜひ、次はカエル役でケロケロ言いながら、プーさんと出会って何かが起こる、みたいな話になればいいなって思いますね。

――カエルって意外ですね。そんな評判があったんですね。

相武:そうですね。以前、爬虫類に似ている役者さんに「僕たちって爬虫類顔だよね」って、ひとまとまりにされちゃったことがあって、その時は「およよ?」と思ったんですが、今はちょっと気に入っています。

――他のディズニー作品もご覧になるんですか?

相武:いろいろな作品を観ています。最近は『塔の上のラプンツェル』にハマッて、ヘビロテで観ているんです。

――ヘビロテで?

相武:良いと思ったら、頻繁に見てしまう癖があって。ずっと家のテレビで流していて、他のことをしながら観る、みたいなことをしています。

――先ほどのイベントで、プーさんと何度も握手とハグしていましたよね。

相武:はい、ちょっとプーさんは暑かったと思うんですが、近付いても嫌がらずに接してくれたので嬉しかったです。

――プーさん本人と会って、何か言葉を掛けましたか?

相武:特に何もなかったですね。ただ1人で「うれしい。かわいい。きゃあ」と言っていました。完全に自分の世界に入っていたので、声を掛けることもなく、ただ舞い上がってしまいました。

――プーさんから何か声を掛けられることはありませんでしたか?

相武:なかったですね(笑)。でもずっと、「うれしいよ、うれしいよ」ってアピールをしてくれたので、私もジェスチャー返しをしていました。ずっと腰に手を回してくれて、それがすごく嬉しかったです。とってもジェントルなプーさんでした。

――最後に、この作品をどんな人に観てもらいたいですか?

相武:ご家族連れで観てほしいです。お母さんはもちろん、いつも仕事を頑張っているお父さんも一緒に映画館に行って頂いて、お父さんたちは癒されて、子供たちは楽しめる、というのがいいと思います。

 クリストファー・ロビンの洋服をイメージした衣装で、撮影の合間にもプーさんたちのぬいぐるみと戯れる相武紗季は、ディズニーの世界から飛び出してきたような、笑顔の素敵な女性だ。いつかプーさんと“カエル役”で共演する日を楽しみにしたい。映画『くまのプーさん』は9月3日(土)全国ロードショー。

『くまのプーさん』公式サイト