2月12日(土・現地時間)、ニュージャージー州イーストラザフォードのアイゾット・センターでは、Strikeforce「Fedor vs Silva」が開催。そのメインイベントでは、ヘビー級GP準々決勝戦として、エメリヤーエンコ・ヒョードル×アントニオ・ペイザォン・シウバの一戦が行われた。

ロシア国旗が数多く振られるアイゾット・センターで、ブーイングを受けるペイザォン。対して大歓声を浴びるのは当然、ヒョードルだ。ジリジリと前に出るヒョードルに、ローを見せるペイザォン。スピードで上回るヒョードルは、鋭い飛び込みからパンチを放っていく。

首相撲からペイザォンがヒザを狙ったところで、距離を取ったヒョードルは、そのまま距離を保って戦う。再び距離を詰めて、組みついたペイザォンだが、ケージに詰めたところでレフェリーがブレイクを掛ける。

ヒョードルが柔らかい上半身の動きから、パンチの連打を放つも、ペイザォンは右をヒットさせ、再び組みついていく。ケージを背にして、首を抱えたヒョードルは、そのままテイクダウンに成功する。グラウンド戦を挑んだヒョードルは、パスを狙うも、ペイザォンはハーフガードへ。

一度は立ち上がったヒョードルは再び、寝技に挑みハーフから腕を狙う。ここで立ち上がったペイザォンは、パンチが交錯するなかで右を打ち込むと、ダブルレッグ狙いへ。ペイザォンは、ヒョードルを相手に打ち勝ち、テイクダウンをすると、そのままトップをキープして、初回を終えた。

2R、いきなり放ったヒョードルの右ストレートに完全なタイミングでテイクダウンを合わせたペイザォン。キャンバスに背中をつけたヒョードルは、ハーフの態勢に。腰をコントロールしようとするペイザォンの脇を差そうとヒョードルが動くが、ペイザォンは首を殺して再び背中をつけさせる。

ブリッジで暴れるヒョードルから、サイドを奪ったペイザォンは上四方から逆方向へ回り、ニーインザベリー。ついにマウントを奪取する。パウンドを落され、背中を向けたヒョードルに、ペイザォンはリアネイキドチョークへ。

上を向きなおしたヒョードルは、鉄槌、パウンドに耐え切れず、2度、3度と同じ攻防を繰り返し、顔面にパンチを受け続ける。すると、ペイザォンは肩固めへ。これは極めきれなかったペイザォンがマウントへ戻ろうとするが、ヒョードルは一本足を戻す。ハーフガードを苦にしないリーチを誇るペイザォンはパウンドを落し、何とヒザ十字を見せる。

ヒールに切り替えたペイザォンに対し、ヒョードルはアキレス腱を仕掛けるも、ペイザォンは足のフックを放したが、そのまま「大丈夫だ」とアピールし、2Rを戦い終える。

右目を大きく腫らしたヒョードル、両者は3Rへの準備を進めるが、突然、ペイザォン陣営から歓喜の声がわき起こる。ヒョードルは右目の負傷で、試合続行不可能と判断され、ペイザォンのTKO勝ちがコールされた。

「みな、試合前はヒョードルヒョードルヒョードルと言っていたけど、本当にハードトレーニングを積んだんだ」と、感極まった表情のペイザォンは家族、友人、かつて所属したチームに感謝の言葉を述べた。

一方、昨年6月のファブリシオ・ベルドゥム戦に続く連敗となったヒョードルは、「応援ありがとう。きっと、離れる時がやってきたんだ。これが最後だ。素晴らしい時間を過ごせた」と、衝撃の引退発言を行いケージを後にした。
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