日本と韓国が領有権を主張する竹島(韓国名:独島)問題をめぐり、韓国が中国やロシアと連携を強め「日本を孤立させる戦略」に乗り出す可能性が出てきた。韓国国会の「独島領土守護対策特別委員会」(以下特別委員会)が25日開いた全体会議で提議された。

 全体会議では、韓国・自由先進党の朴宣英議員は「東アジアにおける中日、ロ日の領土紛争は独島領有権主張にとって好機だ」と主張。尖閣諸島問題で中国と、そして北方領土問題でロシアと対立している日本は「四面楚歌」状態だと指摘した。

 朴議員は、尖閣諸島問題で中国が「持続的に国際領土紛争地域化」する戦略を使用しているとし、「独島に対する日本の戦略と同様だ」と論じた。竹島を実効支配している韓国としては、尖閣諸島問題における日本の対応は「そのまま使える」との見解を示した。

 会議では、ロシアのメドヴェージェフ大統領が日本との係争地である北方領土の国後島を訪問したことに引き合いに、「李明博大統領も独島を訪問すべきだ」とする意見も出た。

 特別委員会は、2010年末までの予定だった会期を2011年6月までに延長することを決めた。11年3月に日本が中学校教科書の検定結果を発表するので、「教科書歪曲」と「独島領有権争い」が問題化する可能性が高いとの判断により、会期延長で対応するという。

 「独島領土守護対策特別委員会」は今年の4月に韓国与野党の国会議員18人が結成。「日本の挑発に対抗して独島の領有権を強化する」ことを目標としており、9月には「2010年度日本防衛白書の独島領有権主張撤回および韓日会談独島関連文書の公開要求決議案」を全会一致で採択した。(編集担当:金志秀)



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