MEG
 今年4月に、前作「FREAK」以来1年2ケ月振りとなるニューシングル「SECRET ADVENTURE」を発売したMEG。発売当日にZepp Tokyoにて行われたワンマンライブ「TOKYO NIGHT“PARTY”2010」では、翌5月にブルーレイとDVDが発売された「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」とのコラボレーションを発表。そして6月23日には、中田ヤスタカ(capsule)と4作目の共作となるニューアルバム「MAVERICK」を発売。自身の誕生日である10月3日と前日2日には、サンリオピューロランド閉館後に貸し切りで「MEG BIRTHDAY PARTY」を開催する。

――前作の「BEAUTIFUL」を作られてから、今回の「MAVERICK」の制作に取り掛かるまでに、こういうアルバムを作りたいと考えていたことはありましたか?

MEG:きっとダンスミュージックというよりは、もうちょっとライブでバンドの演奏に落とし込んでも成り立つようなものが出来る感じがしていたので。多分メロディーもすごく立ってくると思ったし、結構時間が掛かる予感はしていたから。ぼんやりと、ゆっくり作りたいなとは思っていましたね。

――バンド編成でのライブを終えた後に、中田さんとライブについて話されたことはありましたか?

MEG:前々回、去年の冬のライブの時に初めてバンドを入れて。その時に「もうちょっと、この曲とかもバンドを入れたいんだけど」って言ったら、中田さんは「う…ん、合わないと思う」「嫌だ」って同期のデータをくれなかったりして、「次からね」とか言われたので(笑)。多分、頭の隅にはあったんだと思うんですけど、バンドが少し入ったライブを観て「MEGはもっとこういうのをやりたいんだろう」というので、バンドで演奏してもいい感じになった気がします。「ダンスミュージックは一旦忘れて」という感じはしますね、いい意味で。

――それは、MEGさんから何かリクエストをしたわけではなく?

MEG:ですね。彼はやっぱりプロデューサーなので、ライブを観に来て、次の作品とか「このアーティストをどういう風に見せてあげたらいいかな?」って考える人だったりするので。そこで何かヒントになったんだったら、まぁ良かったかな?と思ってます。

――ライブを観ていてもオートチューンを掛けなくなったり、同期の音がバンド演奏へと変わっていますが、メジャー移籍第1弾シングル「OK」以前の音を聴くと、ヴォーカルエフェクト無しで普通に歌っていたり、サウンドもエレクトロというよりはアナログでナチュラルだったりするので、原点回帰しているような印象を受けるのですが。

MEG:そう考えるとそうかも知れませんね。音に関しては毎回お任せなのもあって。今回はデモが全曲シンプルなリズムとエレピとベースラインみたいな感じで上がってきたので、そこに歌詞を乗せて。歌を録る所から先どうなるかは、上がってくるまで分からない部分もあって。多分そこからダンスミュージックにすることも出来るんですけど、今回はこういう感じでしたね。おそらく中田くんの中でも禁止事項を決めてやっていた気がしました。エレクトロというジャンルで使っていたような技は使わないとか、意図的にそこを外したんだろうなというのを何曲か感じたので。

――今回の11曲の曲順はどのようにして決まったんですか?

MEG:前回はあれだけ相談してくれたのに、今回は相談無しで、もう焼き上がってましたかね(笑)。私は前回が集大成だと思っていて、3部作というか、アルバムがまとまった感じがしていて、もう1枚作ると思っていなかったから。「BEAUTIFUL」は、作り方としてもすごくじっくり作れたのもあって、今でもすごくいいアルバムだと思うし。しばらく時間を置いて、どんな風になっていくのか楽しみに上がりを待っていて。この曲順になっていたけど「違う」と思わなかったです。