――ステージを観ていると、これは女性からすると、まるで夢のような世界だなと思う瞬間が毎回あるんですけど。

MEG:ありがとうございます。嬉しい(笑)。

――でも、以前にTwitterで「ライブで使う銀テープに文字を入れるのはすごく高い」とつぶやいていた時は、夢と現実問題と、頭の使い分けが大変だろうなと思いました。

MEG:ライブとかはキャラクターになり切るほどやれるから、その役という感じなんですよね。モデルが洋服を着てカメラの前に立っている感じで。

――エレクトロ・ポップのアイコン的なイメージを持たれているなと自分でも感じることはありますか?

MEG:全然分からないですねー(笑)。もう本当に楽しそうなことしかやってないし、自分が刺激的かどうかで決めてきているから。どうなんですかね?

――イメージとのギャップを感じるのはどういう時ですか?

MEG:ヱヴァンゲリヲンのお話を頂いたのは、もうビックリしました(笑)。amadanaさんもそうだけど、嬉しかったなぁ。色んなコラボの話を頂くから、そこでまた自分のキャラクターがどんな感じなのかを見直したりもしますね。輪の中心にいたらあまり見えないこともあって、「自分はどんな風に見られているんだろう?」というのが分かっているようで、イマイチよく分からないんですけど。コラボのお話を頂くと、「そういう風に思ってもらえているんだ」と思ったり、またそれをやってみて新しい発見もあったり、新しい人と出会えたりもしているし。コラボはすごくたくさんやっているんですけど、もう本当に面白いですね。

――でも、来た仕事を全て受けてるわけではなくて、選んでいるわけじゃないですか。

MEG:とりかかったらキチっと仕上げたいんで、その時間をそれぞれ確保したいと思ったら、もう面白いのしか選んでなかったりします(笑)。

――言葉で説明するのは難しいかもしれませんが、面白いと面白くないの判断基準みたいなものは自分の中でありますか?

MEG:本当に感覚なんですよね。だから多分、スタッフがその基準を把握できているかどうかも謎。自分が「おっ?」と思うこと、興味のあることなのはもちろんなんですけど、なんとなく、それをやることによって、2つ先ぐらいまで見えるかどうかだと思うんですけどね。

――今回のパッケージや、ビジュアルイメージについては如何ですか?

MEG:今回、制作チーム全体で超頑張れた作品だと思います。このボックス付録つき仕様は、ディレクターがクビをかけて押し通してくれました。そして、デザインも、第一案を安心して託せるアートディレクターさんに会ったので、もう本当に良かったです。

――MEGさんって、インディーズの頃から手の込んだパッケージで初回限定盤を作っていましたよね(笑)。

MEG:あぁー、私の自主レーベルでやってたヤツは、ワーナー時代に規定が多くて出来ないことが多かったから、「全部やったらいくらになるんだろう?」と思ってやってみたら、大したお金ではなかったというのが分かったという、研究に近いパッケージだったかも知れないです(笑)。儲かる儲からないは別にして、良い物を作りたいと思った。

――その時代の作品を見ていると、普通のプラケースのパッケージだと物足りないような気がするので、紙ジャケだと安心します。

MEG:そうですね。もう特殊仕様をやり過ぎていて、ディレクターが社内で肩身の狭い思いをずっとして…(笑)。でも、そこまでしてもMEGというブランドを守ってくれてる周りのスタッフがいるのでやれていると思います。ありがたいです。