ローマは25日のセリエA第35節で、サンプドリアに1−2と逆転負けを喫し、首位から転落している。試合後、クラウディオ・ラニエリ監督の目は落胆にあふれており、本人もそれを隠そうとはしなかった。

「とても残念だね。特に、今日のオリンピコにいた観客のことを見たらなおさらだ。今日までは我々が運命を握っていた。だが、もうそうではない。だが、泣いてばかりではいられないんだ。我々は首位から転落した。立ち上がらなければいけない。いまは(次節)パルマ戦のことを考えよう。今夜のことを考えずに、自分たちの試合をしなければならないんだ」

この敗北で首位インテルと再び2ポイント差となったローマだが、スクデットを逃してしまったことになるのだろうか?

「我々はここまで戦ってきた。もちろん、今後の3試合でもそれを続ける。その上で、どうなるかを見てみよう。インテルがどこで2ポイントを落とす可能性があるか? それは正直なところ分からないよ。とにかく、我々がすべての試合に勝つことを考えなければならないんだ。私は信じている。私と同じように信じる者はついてくれば良いし、そうじゃない者はいらないよ」

ラニエリ監督は笑顔を貫こうとしたが、「私が就任してから最高の前半だったが、あまりに決定力を欠いてしまった。残念ながら、1ゴールでは足りなかったんだ。サッカーとはこういうものだよ」と、やはり悔しさをのぞかせている。

サンプドリアが同点としてから、ラニエリ監督はシモーネ・ペッロッタに代えてルカ・トーニ、マルコ・カッセッティに代えてタッデイと、バランスを崩した采配を見せている。

「1ポイントだろうが0ポイントだろうが、たいして違いはなかった。だから、すべてをトライしたんだ。FWを増やして、クロスを上げられる選手を一人増やせば、違いになるはずだった。残念ながら、うまくはいかなかったね。後半の我々はコンパクトにまとまることができず、サンプはそれを生かしてきたんだ。前線にあの2人の怪物(アントニオ・カッサーノとジャンパオロ・パッツィーニ)がいることだしね…」