宮本一粋(撮影:野原誠治)
 2007年2月、名曲との呼び声も高いシングル「エーデルワイス」でデビューを果たし、7月にはSTUDIO 4℃の下に日本のアニメーションが誇る天才たちが集結した同名映画のエンディングテーマ「Genius Party」を手掛けた二千花。流麗なピアノの旋律に乗せて無垢な愛を歌ったサードシングル「あたらしい水」を携え、2008年6月に自らの名を冠したファーストアルバム「二千花」を発表した彼らが11月26日、美しくも儚い愛を叫ぶニューシングル「愛情」をリリースした。

――今回の「愛情」という曲は、実は結構前から聴かせて頂いていたんですけど、制作されたのはいつ頃ですか?

宮本一粋(以降、宮本):1年前のちょうど今頃、全部できていた感じですね。

――今年6月に発売したファーストアルバム「二千花」には収録せずに、シングルとして発表したいという想いがあったんですか?

宮本:そうですね。「やっぱり入れようか?」という話もあったんですけど、ちょっと別物というか、次元が違う音楽だって、通して聴いた時に気付いて。「これはちょっと居場所が無いね。やっぱり『愛情』は単体で出そう」ということになったんですよね。

――今、一年前の自分の歌を聴いて、特に違和感などは無いですか?

宮本:ライブで今、歌っていると「ここはもうちょっとこう歌った方がいいな」という新しい発見があるんですけど、やっぱりこのレコーディングに関して、自分ではすごくやりきった気持ちがあったんですよ。だから悔いは全然無くて、シングルに入っている「愛情」と、ライブで聴かせる「愛情」は、またちょっと別物になると思うんですけど、それはそれでどっちもいい所があったりして。

――ライブの良さって、音源とはまた違う所にあったりもしますからね。

宮本:そうですね。

――歌入れの時、特に印象に残っていることはありますか?

宮本:歌詞が当日にでき上がったんですよ。もちろん、大体どういう歌詞になるというのは分かっていたけど、完璧にできたのが当日で。そういうプレッシャーがあったからこその集中力だったり。でも、レコーディング自体はすごく伸び伸びとやらせてもらって、何回も通して歌って、いいテイクを見付けた感じですね。だから、すごく生々しい感じ。