池澤春菜
 声優の池澤春菜が、洋画専門CS放送ザ・シネマの特別番組「世界三大ファンタジースペシャル すべてのファンタジーは、この三つの物語から始まった!」(12月15日午後8時45分〜9時ほか)のナビゲーターを務めることになり、28日、都内で会見を行った。

 ザ・シネマでは、“世界三大ファンタジー”と呼ばれている「ナルニア国物語」、「指輪物語」、「ゲド戦記」を映画化した「ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女」、「ロード・オブ・ザ・リング」3部作、「ゲド/戦いのはじまり」(前編、後編)を12月に一挙放送する。作家の池澤夏樹を父に持ち、1年間に500冊の本を読むという池澤が、特別番組のナビゲーターを務めることになり、3作品の見どころについて語った。

――今回の世界三大ファンタジー特集について。
池澤春菜(以降、池澤):年間500冊は本を読んでいます。ファンタジーものも大好きで、小さい頃からこの三大ファンタジー作品も100回以上は読んでます。この3本の作品がなかったら、多感な子供時代を無事に過ごせなかったと思うくらい、自分にとっては大きな影響を受けた作品です。壮大な作品なので、まさか映画化されるなんて思っていませんでした。今の技術を持って映像として見ることができることは素晴らしいことなので、ご存知ない方がいらっしゃったら、「こんなにすごいんだよ!」と声を大にしてお伝えしていきたいです。

――「ナルニア国物語」について。
池澤:ナルニア国物語は、人間に対する明るい思いがあります。人間は基本的には善なんだよ、世の中はいいもので満ち溢れているんだよ、というまっすぐな思いがある作品です。新しい目で世界を見ることができるのがいいですね。夜にお散歩していたりすると、動物たちがしゃべるんじゃないか、この木は夜になったら話すんじゃないかとか思っていました。実はナルニアの声優オーディション(ルーシー役)も受けたんです。すごく緊張して受けたんですけど、私の名前はありませんでした…(笑)。現実的な毎日に疲れたなあっていう方は、この作品を見て、動物たちの話す世界へ逃亡してください!

――「ロード・オブ・ザ・リング」について。
池澤:ロード・オブ・ザ・リングは活字中毒の私には分厚さがまず魅力でした(笑)。なので、まずは映画からご覧になるのがいいと思います。初恋の人はアラゴルンなんです。甘いタイプの二枚目じゃないのがいいですね。世の中と違うところを見ている浮世離れした、生活能力ないんだろうなあという人に、その後も引かれてしまうという影響を受けてしまいました(笑)。あと、ガンダルフの馬も好きです。馬にも萌えていました(笑)。この映画をみて思いっきり壮大な世界へ冒険をして現実に戻ってきてください。

――「ゲド戦記」について。
池澤:ゲド戦記は、子供の頃には本当の意味で理解できていなかったと思います。大人になってまた映像として見ることができていいですね。美しくないものもある。でもその中に美しいものがある。善と悪がスパッと切れるものではなく、交じり合ったものの中から、自分の道というものを探していかなければならないという。大人になっていくってことがちょっと分かったような気がしました。一人の人間がこういう風に変わっていきながら成長していくんだというのを、学ぶことができた作品です。地域によって食べ物が違ったりとか、日常生活にも潜り込める作品なので、ちょっとした旅行気分を味わいたい方にはおすすめです。

――視聴者へメッセージを。
池澤:全部見た方は少ないと思うので、この機会にぜひ。フルコースで揃っていますから、ご家族でも、恋人同士でも。一人で見たって映画の中には仲間が沢山いますよ! 寂しくないですよ(笑)。個人的には、23日の朝9時から深夜3時30分までの18時間30分の全作一挙放送を、原作を隣に置いて「ここか!」とか言いながら観たいです(笑)。

■プロフィール
池澤 春菜(いけざわ はるな)
女優・声優。1975年12月15日生まれ、ギリシア・アテネ出身。趣味は読書、映画鑑賞。主な出演作はNHK「フランス語会話」や、声優として「爆走兄弟レッツ&ゴー!!」、「とっとこハム太郎」、「マリア様がみてる!」、「ふたりはプリキュア」、「ケロロ軍曹」ほか出演。

■関連リンク
洋画専門チャンネル ザ・シネマ - 公式サイト