4月28日午前零時20分ごろ、札幌市中央区の歓楽街・ススキノのソープランド「江戸城」から出火、3人が死亡した。

火災があったのは札幌市中央区南6番西5丁目、歓楽街ススキノの中心部で、性風俗店が建ち並ぶビル街の一角にあるソープランド「江戸城」である。同店は城をイメージした建物で、30年以上前から営業するススキノでは老舗の性風俗店だ。

札幌市消防本部によると4階建ての3階から出火し、3、4階部分が焼け、4階付近から従業員で20代とみられる女性2人、男性1人計3人が救出されたが、いずれも搬送先の病院で死亡が確認された。
他にも、従業員とみられる女性3人が煙を吸って病院で手当てを受けている。
同店の営業は9時から24時までとなっており、当時も午前0時に閉店したばかりで店内にはまだ従業員5、6名がいたようだ。火は午前1時過ぎには鎮火した。

近くに住む男性は「三階の窓から火が出ているのが見えた。火の勢いよりも、白い煙がもくもくと上がっていた」と青ざめた表情で話した。
また、「友人が働いているので心配で駆けつけた」と話していた女性(21)はその最中に友達が救出されて出て来たので、涙ながらに手を振って無事を喜び合っていた。

すでに大型連休に入っていたため、ススキノの人出は少なかったものの、現場付近には十数台の消防車が出動し、数百人のやじ馬で一時騒然となった。

今回のような風俗店などのはいる雑居ビルでの火災事故では2001年の新宿歌舞伎町ビル火災が思い出される。客、従業員など44人の死者が出た大惨事だった。
2007年10月には沖縄那覇市の風俗店で火災が起き、3人が死亡している。この件は今も当事者の責任が追及されており、今度は店の防火体制に不備が合ったとされ、死亡した店長らが書類送検されるようだ。
2008年3月3日には名古屋市南区柴田本通の雑居ビル「ダイレンビル」の3階から出火して、風俗店内で従業員の男性3人が死亡している。

これだけ風俗店、雑居ビルでの火災事故が続くにもかかわらず、安全管理はまだ進んでいないようだ、ビルのつくりや店の敷地面積、通路の幅など物理的に厳しいのが現実かもしれない。
それでも夜遊びされる方は、遊びに行くときは冷静に避難方法を考えておいた方がいいようだ。

(編集部 TAKESHI)