会場でも大人気で写真を撮られまくりだったゴルゴ13。世界情勢が反映された各エピソードは、2008年作品として違和感のないようにアレンジされている模様です。

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2008年3/27(木)〜3/30(日)の4日間に渡って開催された「東京国際アニメフェア2008」の最終日に行って来ました。数年前に参加した時は、あまりにも見るものがなく期待はずれのイベントだった記憶があったのですが、その時と比べると今年のイベントは大分見るべきところがありました。今回は当日のイベントの模様をレポートしてみたいと思います。ネタのチョイスは個人的な嗜好に影響されてますので、一般的な目線ではないかも知れませんが、そこはご了承ください。

●「鳥肌実」フィギュアの勇姿
閣下! 鳥肌閣下じゃありませんか! な、なんというお姿……、最高であります! 発売決定の暁には、全力で即予約&複数買いをさせていただく所存。全弾命中でございます! この写真を撮るためだけに、ここビッグサイトに来たも同然! 眼福、眼福。さあて、帰りますか……。

……と、ひとしきり興奮したあと、ハッと我に返るわたし。せっかくアニメの一大イベントに来たのですから、とりあえずネタ拾いに、全体を見物してみることにしました。
真に"芸人"と呼べる数少ない人物のひとり、鳥肌実閣下が衝撃のフィギュア化。去年のワンフェスで登場以降、一部で話題になってましたが、いよいよ発売!?バックスタイルも決まってます。後頭部の刈り上げがたまりません。演説時に踏み台にするビール瓶ケースのオプションが、今回は飾られてなかったのが残念。


●初音ミク似と話題の『ファイアボール』のヒロイン・ドロッセル
初音ミクに似ているといえば似てますが、仮に本当にデザインの参考にしていたとしても、これくらいなら特に問題ないかと。会場で実際にアニメを視聴できたのですが、観る前はSFアクションなのかなと勝手な想像をしておりました。ところが実際は、ショートコントな「お笑いアニメ」で個人的にもかなりツボな作品であったのです。これは全く予想外の展開でした。

主人公のドロッセルはロボット界の貴族のお嬢様。四つ足の甲殻類的な外観のロボット・ゲデヒトニスはドロッセルの執事という間柄です。1作品が約2分程度のショート作品なので、内容を詳しく言ってしまうと即ネタバレ&面白さが半減してしまいますので、あえてここでは書きませんが、視聴できる地域の人は見ておいた方が良いと思います。
展示に気合いが入っていたディズニーアニメ『ファイアボール』。ヒロイン・ドロッセルに注目が集まってますが、執事のゲデヒトニスも何気にいい味を出してます。見れば見るほどよく出来ているフィギュアであります。発売したら普通に売れる予感。頭部とツインテールの接合部の強度が若干心配な気もしますが……?


●日本統治時代の台湾で活躍した偉人を描く『パッテンライ!!』
虫プロダクションのブースで、ひっそりと異色な作品が告知されていたのでご紹介。これは台湾との共同製作で、現在劇場公開を検討中とのこと。八田與一氏の名前は初耳だったのですが、もらったチラシやWikiで確認したところ、日本よりも台湾で広く知られていて、台湾では歴史の教科書に載るほど敬愛されている人物らしいです。作品名の『パッテンライ!!』とは、「八田がやって来た!!」という意味なんだとか。

アニメファン的には監督が石黒昇氏というところに興味津々。石黒監督といえば、劇場アニメ『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』、OVA『銀河英雄伝説』などの作品が有名。実話を元にした『パッテンライ!!』が、石黒監督の手でどのように描かれるか非常に楽しみです(ブースのスタッフの方の説明によれば、エンターテインメント性もしっかりあるとのこと)。上映館は限られそうな雰囲気がありますが、これは公開されたら是非観に行こうと思います。
ポスターには「日本統治時代の台湾にやって来た男。その男は八田與一。不毛の大地に命を吹き込んだ男は、今もなお神様のように慕われている」と書かれてます。


●『ゴルゴ13』の等身大フィギュアが激シブ
白いスーツがとてつもなく似合う男、デューク東郷ッ! 舘ひろし氏がどのように演じるのか未だに想像できませんが、原作者のさいとう・たかを氏から太鼓判をもらっているようなのでとりあえず期待。深夜アニメにも関わらず1年間続く長期シリーズとのことなので、どんなエピソードが放送されるのか今からワクテカです。

ちなみに個人的にもゴルゴファン的にも注目なのが、チベット問題を描いた傑作「白龍昇り立つ」が放送されるのかどうかという点。放送されるとすれば、一体どのタイミングになるのかも気になります。中共による妨害工作の可能性も否定できませんので、なるべく早めの方がいいかも?
会場でも大人気で写真を撮られまくりだったゴルゴ13。世界情勢が反映された各エピソードは、2008年作品として違和感のないようにアレンジされている模様です。「俺の背後に立つな…」という台詞が浮かんだので背後から撮影してみました。今にもゴルゴが手にしたアーマライトで狙撃されそうな殺気をビリビリ感じた次第。


●GAINAXブースではコスプレ撮影会で大盛況
「どんどん撮ってくださーい」というスタッフの声に誘われて、ワラワラとカメコ(カメラ小僧)が群がっておりました。ちなみにイベント会場内での撮影行為は、声優出演のイベントは基本NGで、撮影禁止の張り紙がある場所も結構あったのですが、GAINAXは出し惜しみなしの大盤振る舞い。全部このくらいオープンだったらいいと思うんですが、なかなかそうはいかないようなのが残念でありました。
劇場版の制作が決定した『天元突破グレンラガン』の人気はやはり本物。同作品はこの東京国際アニメフェア2008でテレビ部門・優秀賞も獲得してます。


●キン肉マンDVD-BOXの特典"キンケシ"が大公開
7月13日に完全予約限定版で発売される「キン肉マン コンプリートDVD-BOX」に、復刻版の"キンケシ"全418体が付いてくるのが話題になってます。そのキンケシが展示されていたのですが、これが圧巻のひとこと。まさに大人買いここに極まれりといった趣がします。10万5千円(税込)のDVD-BOXは、果たしてどれだけ売れるのでありましょうか……。
「へのつっぱりはいらんですよ!」というアオリ文句も高らかに展示されていたキンケシ大集合。宣伝で公開されていた写真のキンケシよりも肌色に近くなってます。アップにするとこんな感じ。キン肉バスターやロメロスペシャルなどの必殺技が繰り広げられております。中野ブロードウェイのキンケシ相場が気になる今日この頃。


黄金のマスク、銀のマスク、超人タッグトーナメントトロフィー、キン肉族超人予言書、超人オリンピックチャンピオンベルトも展示。わかる人にはわかる出来の良さ。


●『ウサビッチ』のプーチンも登場
MTVで放映中の人気アニメ『ウサビッチ』の展示もありました。会場にいた主人公のひとり、プーチンの着ぐるみは外人さんにも人気で記念写真撮られまくり。日本人も友達同士で入れ替わり立ち替わりツーショットの写真撮影が行われておりました。
素晴らしい出来のプーチン。これなら『ウサビッチ』ファンも納得でしょう。着ぐるみの中の人がかなり研究していたようで、動きも実にキュートでありました。


●まだ物足りない? レイアウトに整理が必要か
「世界最大のアニメの総合見本市」という割には2時間ぐらいで全体をほぼ見終わってしまったので少々物足りない気がしました。ちなみに特設ステージのイベントは行列&順番待ちが凄くて断念。また、アニメフェアの特設ステージは完全にパーティションで隔離されていたため中に入らないと雰囲気すら分からないというのは、正直残念に思いました。

全体を見渡すと、ブースの種類も内容が混在し過ぎの印象で、学校系、アニメ作家系、アニメ会社系、グッズ企業系、業界関係者向けなど、ひとつのフロアに全てを押し込めてしまったイメージがあります。一応、種類ごとにある程度はまとまってはいましたが、もう少しわかりやすいレイアウトにできた気がします。

参加者は大人から小さな子供たちまで幅広く、その目的も個々に違っているはずです。例えば、大人のファンが楽しめるブースと子供達が喜ぶブースを明確に分けるといった工夫があっても良かったのではないでしょうか。いっそのこと、コミケの様に日程別にするのもアリかも知れません(主催者的には大変だとは思いますが)。関係各者の皆様のより一層の努力に期待します!

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レッド中尉(れっど・ちゅうい)
プロフィール:東京都在住。アニメ・漫画・アイドル等のアキバ系ネタが大好物な特殊ライター。企画編集の仕事もしている。秋葉原・神保町・新宿・池袋あたりに出没してグッズを買い漁るのが趣味。

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