6試合で1ミリオン突破!ノリノリの今田竜二
![今田竜二=最終日に順位を上げるパターンが好調の秘訣(写真/田辺安啓=JJ)](https://image.news.livedoor.com/newsimage/r/6/c0cbd6f149017ade90d78902716174e7-m.jpg)
「僕は毎年、シーズンの出だしはわりといいから、そういう意味ではいつもの年と変わらない。それで、例年は8月ごろから沈んでいく。だから今年は、とにかく稼げるうちに少しでも稼ごうと思ってシーズンインした」。それでも、例年よりいいスタートを切り、好成績を持続できているわけは、「(米ツアー)4年目にして、やっとこれまでの努力が実り始めてきたのかな」。役に立っているのは、米ツアー経験だけではないだろう。14歳で単身渡米して以来、アメリカ生活16年目にして、長い長い苦労と努力が、今、実り始めたのである。
だが、「ノリノリとは感じていない」というのは、なぜなのか。「2位になれるか、10位で終わるか、その違いは1ラウンドの差なんですよね。ビュイック招待のときも最終日は10位ぐらいからスタートしたけど、67を出せたから一気に2位になれた。ポッズ選手権の最終日もサンドセーブしたり、アップ&ダウン(寄せワン)したり、コツコツ拾ったから2位になれた」。
バーディラッシュの派手なゴルフを続けているわけでは決してない。地道な努力、地道なプレーが、最終的には大きな実りをもたらす――なんとなく、我々の日常の生活にも当てはまりそうな話だ。
毎年、今田は翌年のシード権獲得を第一目標にしているが、その関門をさっさとクリアした今年は、何を目指すのか。「初優勝が目標ですけど、優勝は狙っていって勝てるものではない。地道にやっていれば、チャンスは自然に訪れる」と、あくまでも平常心だ。
それでは、夢はどうだろう?「やっぱり夢はマスターズ出場です」。今年のオーガスタへの切符をつかむためには、マスターズ前週までの4試合で優勝する以外に道はない。残るは4試合。「ちょっと、きついかな」。
そういえば、石川遼の夢は「マスターズで優勝すること」。しかし今田は「いやあ、僕はあくまでマスターズに出ることが夢かな」。今田の夢がかなうのは、果たして今年か、来年か。今後が楽しみな選手だ。(舩越園子/在米ゴルフジャーナリスト)