【カオス通信】R30なマニア向け?ファミコン満載のゲーム雑誌「ゲームサイド」に燃える
ちまたには様々なゲーム雑誌がありますが、その内容は新作ゲームの紹介中心というものがほとんど。雑誌には常に新ネタが必要ですし、ゲームメーカーの広告も重要な収入源なので広告とのタイアップで新作ソフトが掲載されるのは当然。読者層も10〜20代がメインというのが相場でしょう。この流れは今後も王道であり続けると思われます。ところが、そんな世の流れを無視して明らかに30代以上のファミコン世代を狙った雑誌があります。その雑誌の名は「ゲームサイド」(マイクロマガジン社)。今回は、R30なこのゲーム雑誌を紹介してみたいと思います。
■現代のチビッコはアウトオブ眼中(死語)
現在発売中の最新号の表紙は高橋名人です。もうこの時点でどうかしてます(褒め言葉的の意味で)。キャラのチョイスもスゴイですが、最近のスキンヘッドな名人ではなく『スターソルジャー』のイベントでブイブイいわしてたころの名人のイメージを持ってきたところに独特のセンスを感じます。しかも第一特集が「ハドソンのファミコンソフト」を解説するという内容(年代は1984年〜1994年)。現代のチビッコはアウトオブ眼中(死語)であります。
特集では『ロードランナー』のエディットモードが最高とか、『バンゲリングベイ』はクソゲーじゃないとか、『ヘクター'87』は連射装置必須とか、昭和な話題が“テラ盛り”。読んでいると軽くタイムスリップするような感覚に襲われてきます。
特集以外にもレトロな記事は満載。「わが青春のサンソフト」ではファミコンのディスクシステムソフト『デッド・ゾーン』について語られ、センターカラーの「名作プレイバック」ではPCエンジンのギャルゲーアクション『フォーセット アムール』を徹底解説。「セガ道」ではマーク?の『スーパーワンダーボーイ』が取り上げられるという徹底ぶり。
読者がどれだけついてきているのか非常に気になりますが、この雑誌は明らかにゲームマニア向けなので、これはこれでアリなんでしょう。同じファミコン世代でもライト層には濃すぎる気がするのもマニアには心地いいのかも。
ライター陣もゲームに思い入れのある人材を揃えているようで、初めて聞くマイナーなソフトの記事も、結構面白く読めたのには感心してしまいました。昔やり込んだ当時の状況を思い出と共に語る様は、私小説的な要素も含んでいる気がします。いやホント。
開発スタッフへのインタビューなども、質問内容の濃さが面白さを引き立てます。元ナムコの開発者に『妖怪道中記(アーケード)』のことを聞く際、「よろず屋で購入できる犬と猫」について質問するというのは、なかなかできることではありません。
■最新の話題も独自姿勢でカバー
レトロな記事で埋め尽くされている「ゲームサイド」ですが、実は最近のゲーム関連の話題にもきちんと触れられています。最新号ではこれから発売される『海腹川背 Portable(PSP)』『お姉チャンバラ Revolution(Wii)』を巻頭トピックスで紹介。発売1年以内の名作レビュー企画「ゲーム名作選」では、『ウイッシュルーム 天使の記憶(DS)』『R-TYPE TACTICS(PSP)』『デルトラクエスト 7つの宝石(DS)』が掲載されています。ソフトの選び方も独特で、世間の流行に惑わされないその姿勢は、同じ出版に関わる人間としても学ぶべきところがあります。
ゲームの周辺事情に関する話題もあり、最近個人的にヒットだったのが「ゲーマーのためのハイデフTV入門」という記事でした。これは去年の11月発売号の企画で、「液晶TVの遅延問題」というテーマに取り組んだ意欲的なもの。いったい何を買えば幸せになれるか、という具体的な答えがなんとなく棚上げになってしまったのは残念でしたが……。
これは液晶パネルの「応答速度」に関する表記が、業界内で統一されてないことが影響したのだと思われます。要はカタログにあるスペック表の数値だけでは、優劣を客観的に判断できないという状況が悪いんでしょう。私もパソコンの液晶モニタを新調したくて、個人的にもいろいろ調べていたのですが、結論は今も出せないまま……。ちなみにこの話題は、最新号にもパート2として掲載されていますが、パート2は大画面プロジェクタの話が中心になってました。
■入手は自己責任で
隔月刊の「ゲームサイド」は、奇数月の3日に発売されているのですが、残念ながらどこの書店にもあるという本ではありません。私も結構大きい本屋に出向いて、パソコンの検索サービスを使ってもノーヒットという経験があります。どちらかというと、小〜中規模のサブカル系に力を入れている書店にあるパターンが多い気がします。この辺りはマニア雑誌という性格上、仕方のないところでしょう。
公式サイトでバックナンバーの通信販売もされてますので、興味のある方は試しに1冊買ってみるのも悪くないかと思います。個人的にオススメはVol.9の『グラディウス』特集号(2007年11月発売号)ですね。あれはガチで永久保存版です。
※参考サイト
・GAMESIDE(ゲームサイド)
■カオス通信バックナンバー
・ヤッターマンも不発!不評だったTVアニメの主題歌たち
・北朝鮮アニメが日本アニメを越える時
・『らき☆すた』の聖地で初詣。鷲宮神社でらっきー☆祈願
・秋葉原スイーツ(笑)を実食でガチンコ評価!
・カオス通信バックナンバー一覧
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独女通信 | オトコ魂
レッド中尉(れっど・ちゅうい)
プロフィール:東京都在住。アニメ・漫画・アイドル等のアキバ系ネタが大好物な特殊ライター。企画編集の仕事もしている。秋葉原・神保町・新宿・池袋あたりに出没してグッズを買い漁るのが趣味。
Copyright 2008 livedoor. All rights reserved.
■現代のチビッコはアウトオブ眼中(死語)
現在発売中の最新号の表紙は高橋名人です。もうこの時点でどうかしてます(褒め言葉的の意味で)。キャラのチョイスもスゴイですが、最近のスキンヘッドな名人ではなく『スターソルジャー』のイベントでブイブイいわしてたころの名人のイメージを持ってきたところに独特のセンスを感じます。しかも第一特集が「ハドソンのファミコンソフト」を解説するという内容(年代は1984年〜1994年)。現代のチビッコはアウトオブ眼中(死語)であります。
特集以外にもレトロな記事は満載。「わが青春のサンソフト」ではファミコンのディスクシステムソフト『デッド・ゾーン』について語られ、センターカラーの「名作プレイバック」ではPCエンジンのギャルゲーアクション『フォーセット アムール』を徹底解説。「セガ道」ではマーク?の『スーパーワンダーボーイ』が取り上げられるという徹底ぶり。
表紙の絵が最高で泣ける『グラディウス』特集号。ファミコン版、MSX版、スーパーファミコン版、ゲームボーイ版、X68000版などのネタが満載です。 |
読者がどれだけついてきているのか非常に気になりますが、この雑誌は明らかにゲームマニア向けなので、これはこれでアリなんでしょう。同じファミコン世代でもライト層には濃すぎる気がするのもマニアには心地いいのかも。
ライター陣もゲームに思い入れのある人材を揃えているようで、初めて聞くマイナーなソフトの記事も、結構面白く読めたのには感心してしまいました。昔やり込んだ当時の状況を思い出と共に語る様は、私小説的な要素も含んでいる気がします。いやホント。
開発スタッフへのインタビューなども、質問内容の濃さが面白さを引き立てます。元ナムコの開発者に『妖怪道中記(アーケード)』のことを聞く際、「よろず屋で購入できる犬と猫」について質問するというのは、なかなかできることではありません。
■最新の話題も独自姿勢でカバー
レトロな記事で埋め尽くされている「ゲームサイド」ですが、実は最近のゲーム関連の話題にもきちんと触れられています。最新号ではこれから発売される『海腹川背 Portable(PSP)』『お姉チャンバラ Revolution(Wii)』を巻頭トピックスで紹介。発売1年以内の名作レビュー企画「ゲーム名作選」では、『ウイッシュルーム 天使の記憶(DS)』『R-TYPE TACTICS(PSP)』『デルトラクエスト 7つの宝石(DS)』が掲載されています。ソフトの選び方も独特で、世間の流行に惑わされないその姿勢は、同じ出版に関わる人間としても学ぶべきところがあります。
ゲームの周辺事情に関する話題もあり、最近個人的にヒットだったのが「ゲーマーのためのハイデフTV入門」という記事でした。これは去年の11月発売号の企画で、「液晶TVの遅延問題」というテーマに取り組んだ意欲的なもの。いったい何を買えば幸せになれるか、という具体的な答えがなんとなく棚上げになってしまったのは残念でしたが……。
これは液晶パネルの「応答速度」に関する表記が、業界内で統一されてないことが影響したのだと思われます。要はカタログにあるスペック表の数値だけでは、優劣を客観的に判断できないという状況が悪いんでしょう。私もパソコンの液晶モニタを新調したくて、個人的にもいろいろ調べていたのですが、結論は今も出せないまま……。ちなみにこの話題は、最新号にもパート2として掲載されていますが、パート2は大画面プロジェクタの話が中心になってました。
■入手は自己責任で
隔月刊の「ゲームサイド」は、奇数月の3日に発売されているのですが、残念ながらどこの書店にもあるという本ではありません。私も結構大きい本屋に出向いて、パソコンの検索サービスを使ってもノーヒットという経験があります。どちらかというと、小〜中規模のサブカル系に力を入れている書店にあるパターンが多い気がします。この辺りはマニア雑誌という性格上、仕方のないところでしょう。
公式サイトでバックナンバーの通信販売もされてますので、興味のある方は試しに1冊買ってみるのも悪くないかと思います。個人的にオススメはVol.9の『グラディウス』特集号(2007年11月発売号)ですね。あれはガチで永久保存版です。
※参考サイト
・GAMESIDE(ゲームサイド)
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プロフィール:東京都在住。アニメ・漫画・アイドル等のアキバ系ネタが大好物な特殊ライター。企画編集の仕事もしている。秋葉原・神保町・新宿・池袋あたりに出没してグッズを買い漁るのが趣味。
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