セミで行われたストリート・ファイター=キンボ・スライスは、わずか19秒でボー・カントレルからKO勝ち、本格的なMMAファイターへの道を歩み始めた。

「もう少し長く戦いたかった」というキンボ、そして彼のコーチであるバス・ルッテンでさえ「少しはキンボに対抗できる相手との試合が見たかった。キンボと2R、3Rと戦える相手との試合での彼が見てみたいね」と評するほど、カルトレルの力不足が目立った一戦だった。伝説の喧嘩屋キンボの評価は次戦に持ち越されることとなった。

EXCと長期契約を果たしたばかりのジェイク・シールズは、今試合で契約が切れるマイク・パイルと対戦。序盤から組み付いては、テイクダウンを奪い、攻勢に試合を進める。ケージを背にして、立ち上がろうとするパイルだが、シールズは絶妙に腰をコントロールし、なかなか思うように立たせない。倒されては、立ち上がるという展開で自らが攻勢に出ることができないパイルは、ようやくテイクダウンを奪ったものの、そのままの勢いで反転したシールズに再びトップを奪い返されてしまう。

パイルの頭をサークル・ケージの中央に向け、パンチを落としながらパスガードに成功したシールズ。そのままマウントを奪うと、背を向けて立ち上がろうとしたパイルの背中に吸い付くようにバックマウントへ移行し、3分39秒リアネイキド・チョークで一本勝ちを収めた。最後のバックマウントを奪った攻防は、そのまま前方へ落とされたり、対戦相手に立ち上がられる(メインのディアスのように)ケースが多々見られるが、シールズの動きは見事の一言。米国のビックプロモーションから冷遇され続けた彼だったが、EXCでようやくその実力を開花させることができそうだ。

豪州ウォリアーズ・レルムの人気者でEXC初出場となったカイル・ノークが2R4分12秒、セス・クレインベックの右目が大きく腫れ、流血が見られたためドクターストップでTKO勝ち。米国でデビューを勝利で飾った。