ロスタイム、同点でバルサを救うとともに、クラシコの歴史にハットトリックの記録を刻んだメッシ (Photo/B.O.S.)

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 メッシがバルサを救った。10日に行われた“クラシコ”は“メッシのクラシコ”だったといっても過言ではない。レアル・マドリー相手にハットトリックを決めただけでなく、その3点目は敗戦がほぼ決まりかけていた後半ロスタイムに決まり、ライバル、レアル・マドリーのカンプ・ノウでの勝利を阻止。若干19歳のメッシがバルサを救う形となった。11日付けの“ムンド・デポルティーボ””紙は「メッシ、メッシ、メッシ!」とタイトルを銘打ち、メッシの活躍を賞賛した。

「特別な試合だった。ベルナベウでレアル・マドリーとは2試合を戦っていて、プレー自体は良かったけれど、ゴールは決められなかった。まだ、レアル・マドリーからゴールを奪ったことはなかったし、僕としてはゴールを決めたかった。今日は出場できたし、そのうえ3ゴールを決めることができた。レアル・マドリー相手にようやくゴールを決めることができた」。

 試合後、喜びをそう言い表したメッシ。また、オレゲールの退場が試合に響いたと認め、「11人のままで戦っていたら、僕らが間違いなく勝っていた。試合の状況からして引き分けに持ち込んだことは良しとする必要があるね」と試合を振り返った。

 また、ゴール後にユニフォームをめくり、“おじさん、元気を出して”と書かれたTシャツを見せたパフォーマンスについては、「僕の代父でもあり、父親のような存在でもあるおじさんに送ったメッセージなんだ。アルゼンチンにいるんだけれど、昨日(9日)、彼のお父さんが亡くなってしまったからなんだ」と説明した。

 カンプ・ノウ今季最高の動員数となった9万7823人のファンの前で見事な活躍を見せ、ファンを魅了したメッシ。観客からは「メッシ」コールもわき起こっていた。まさにメッシの“クラシコ”だった。バルサはカンプ・ノウで勝ち点2を失った。しかし、敗北濃厚な状況から引き分けに持ち込んだことはメッシが言ったとおり“良し”としなければならないだろう。リーガ、国王杯の国内2冠に向かってメッシの今後のパフォーマンスに期待大だ。

(スペイン通信)