マンチェスター・ユナイテッドのDFガリー・ネビルが、代理人に対する不信感を露にした。このベテランDFは、選手の利益を最優先すべき立場にあるにもかかわらず、自らの利潤を追求する代理人が多い点を指摘。イングランドのプロ選手が加入するPFA(イングランド・プロ選手協会)などの組織が、代理人業務を代行すべきだとの持論を語った。

「僕たちにはPFAという団体がある。個人的には、彼らが代理人機能を担うべきだと思う。出来れば、代理人をサッカー界から追放して欲しい。PFAほどの組合があれば、選手を正しく教育できるはず。今の若い選手は、代理人に頼りすぎだ」

 さらに、「良心的な代理人はいるか?」と聞かれたネビルは、次のように答えている。

「正直に言って、そんなに多くは知らないね。僕はそこが心配なんだ。代理人は、選手の報酬から何十万ポンドや、時には何百万ポンドもの代理人手数料を請求する。しかも、このお金はサッカー界で活かされるわけじゃない。僕に言わせれば、そんなお金があれば、クラブがもっと有効に使うべきだ。もしそれが正当な報酬なら、選手の手に残すべきじゃないだろうか。今の状況を変えるには、選手の自覚を促す以外に方法はない。多くの選手は代理人の必要性を感じているようだけど、信頼できる会計士と、アドバイスを求める相手さえいればいい。代理人に何十万ポンドものお金を払う必要なんてない」

 選手の立場から、利益追求に走る代理人の多さに、不快感を表明したネビル。近年のイングランドでは、裏金問題など、代理人絡みの問題が表面化している背景もある。選手による自主的な働きかけがあれば、クラブと選手の契約交渉のあり方が大きく様変わりする可能性もある。