松井裕樹・則本昂大(写真:gettyimages)

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1日放送、テレビ東京「追跡LIVE!SPORTSウォッチャー」では、東北楽天ゴールデンイーグルスの松井裕樹を取材。昨年、不本意なシーズンを過ごした守護神が今年の開幕に抱いていた特別な思いに迫った。

「開幕戦の勝ちを消してしまったのは自分の中で重くて…」。昨季終了後、松井はカメラに向けてそう吐露した。千葉ロッテマリーンズとの開幕戦、先発の則本昂大が好投し、1点リードで迎えた9回に松井はセーブに失敗したのだ。

以降、歯車が狂い、チームは最下位に低迷。松井自身は5月に中継ぎへ配置転換、6月には2軍降格を経験した。松井は「開幕戦のセーブ失敗から結果を欲しがって、空回りしてフォームを崩して、ドツボにハマっていった」と振り返る。

プロ5年目にして初めての経験で自信を失った松井を救ったのは、開幕戦で勝利投手の権利を逃したかたちとなった則本だった。松井は則本から「何回も助けてもらったから、誰でも失敗することもあるから、次つなぐから今度頼むな」と言われたと明かす。

松井にとって則本は新人時代からプロでのいろはを教わってきた先輩であり、プライベートでも仲の良い兄弟みたいな関係の選手だ。松井は「少しは楽になった。この先輩のために頑張ろうと思った」と述べた。

だが、今季はその則本が負傷で手術を受け、前半戦絶望という事態に。松井は昨年と同じロッテとの開幕遠征に持つカバンに、則本から渡されたキーホルダーをつけていた。「これオレやと思って持っていけ」と投げ渡されたそうだ。

そして迎えた開幕カード、松井は第2戦で1回奪三振3(失点0)、第3戦で1回奪三振2(失点0)とロッテを圧倒。見事にリベンジを果たした。

松井は「(チームが)高い順位で戦っていることによって、リハビリとか頑張れると思うので、帰ってくるモチベーションになるように頑張っている姿を見せていきたい」と、則本の復帰までにチームをけん引したいと意気込んだ。