発売2日前にNintendo Switch「スーパー マリオパーティ」の海賊版がオンライン上に出回る
任天堂の定番ゲームのひとつであるマリオパーティシリーズの新作「スーパー マリオパーティ」がNintendo Switch向けに2018年10月5日(金)に発売されます。しかし、発売2日前には既にオンライン上でスーパー マリオパーティの海賊版が出回ってしまっている、と海外メディアのMotherboardが指摘しています。
Pirated Copies of ‘Super Mario Party’ Leak Online Two Days Before its Release - Motherboard
発売を目前に控えるタイミングで、「スーパー マリオパーティ」の海賊版がトレントサイトや違法コピーを配布するDiscordチャンネル、ゲームフォーラム上で共有されているとMotherboardが指摘しています。共有されている海賊版は、2つの異なるファイル形式で配布されているとのこと。
Motherboardは配布されているファイルが実際にNintendo Switch上で正常に動作していることを独自に確認しているそうです。以下の画像は海賊版のスーパー マリオパーティをNintendo Switchでプレイしている様子を撮影したもの。なお、「ゲームがどこから流出したのか」「最初にアップロードされたのはどこか」を判別することはできなかったとMotherboardは記しています。
近年でいえば、2016年11月発売の「ポケットモンスター サン・ムーン」が発売前に流出し、2017年3月発売の「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」も発売前に流出していましたが、任天堂のゲームが発売前の時点で流出するというのは非常にまれなケースです。
「ポケットモンスター サン・ムーン」および「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」のソフトデータが流出した際は、コンソールをハッキングするコミュニティに広く利用された形跡は見られなかったそうです。しかし、スーパー マリオパーティの場合はGoogleドライブのリンクやトレントファイルなどが多く見られ、流出にハッキングコミュニティが深く関わっている可能性は高いとMotherboardはみています。
実際、記事作成時点で流出しているスーパー マリオパーティの海賊版はハッキングされたり改造したりしたNintendo Switch上でのみ動作するものとなっており、ハッキングコミュニティ上の情報には誰でも簡単にアクセスできることから、Motherboardは「任天堂が海賊版の普及を止めるのは簡単ではない」としています。
2018年1月の時点でNintendo Switchのハッキングはかなりのレベルまで進んでいることが明らかになっていました。実際、Nintendo Switch本体をハッキングすることで、カスタマイズ性が向上し、独自に作成したアプリやゲームを動作させることも可能となります。しかし、そこから任天堂が意図していないようなゲームデータへのアクセスや修正を行うことは、大きな問題となりつつあるそうです。
Nintendo Switchのハッキングはかなりのレベルまで進んでいる - GIGAZINE
Nintendo Switchをハッキングする最も一般的な理由は「海賊版ゲームをプレイすること」です。しかし、任天堂は海賊版がインターネット上で広まることを良しとしておらず、2018年7月には海賊版ゲームを配布する有名サイトを訴えるという法的手段に出ています。この動きを受け、一部の海賊版ゲームを配信するサイトはデータの配布を終了することを宣言しました。
任天堂が海賊版ゲームを配布する有名サイトを訴える、損害賠償額は数億円規模か - GIGAZINE
PlayStation 4やXbox Oneは頻繁なシステムアップデートと定期的なインターネット接続を必要とすることで、ほとんどの海賊行為を防ぐことに成功しています。しかし、Nintendo Switchの魅力の1つはその携帯性にあるため、定期的にインターネットへの接続を求められることとなれば、外出先でのゲームプレイ体験に深刻な影響を及ぼすことは明らか。Nintendo SwitchがPlayStation 4やXbox Oneと同じような海賊版対策を講じることは難しいものと考えられています。
しかし、Nintendo Switchには強力なオンライン検知システムが採用されており、「海賊版ゲームをプレイしている端末」を特定すると、対象をすぐさまネットワークから切り離すことで、海賊版ゲームがプレイできないようにする仕組みが存在します。
Nintendo Switchでは海賊版ゲームを根絶するために強力なオンライン検知システムが採用されている - GIGAZINE
