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ユンケルのCMキャラクターと言えば?

そう、正解はイチローだ。2002年から出演しているから、今年で16年目となる。

でも、タモさんが浮かんだ方も多かったのではないか?
それもそのはず。イチロー以前に同じく16年に渡ってCMキャラクターを務めていたのはタモリ。そのインパクトはとにかく絶大だったのだから。

『いいとも』でユンケル絶賛したタモリ、CMキャラクターに


佐藤製薬の『ユンケル黄帝液』が世間的認知を受けたのは、タモさんのCMによる功績が大きい。
元々、ユンケルファンだったタモさんが『笑っていいとも!』の放送終了後のフリートークで、「ユンケルを飲んだら風邪が治った」「疲れてるときにユンケルいいよねぇ」とベタ褒め。これが縁となり、CMキャラクターに決定したそうだ。

CM第1弾は1985年。「疲れがタモればユンケルだ!」の名フレーズとともにユンケルは一躍お茶の間に浸透。CMも続々と新作が作られるようになって行く。
当時のタモさんは髪をピチッとオールバックで撫で付けていた時代。振り切れたテンションとまぶしすぎる笑顔がどのバージョンも共通である。

流行語になった「ユンケルンバでガンバルンバ」


続くフレーズ「ユンケルンバでガンバルンバ」は、今でもオッサン連中が好んで使うほどのインパクトと語呂の良さ。実際、88年の「新語・流行語大賞」で特別賞を受賞するほどのヒットフレーズだ。
さらに「ユンケルすればタモリング」と続く。が、狙いすぎたのか何なのか、ちょっと意味がわからない……。

90年代に入るとCMのスケールもパワーアップ。バスケやサッカー、アメフトの選手になったタモさんが、「ユンケルックはガンバルック〜♪」のリズムに乗ってスーパープレイを繰り広げる内容が定番化して行く。
この時代、派手なCGやゴテゴテしたエフェクトがいかにも90年代っぽい仕上がりでたまらない。ぜひ、ネットで検索していただきたい。

ビートたけし→所ジョージの継投策! 大正製薬が『ゼナ』を新発売


ミニドリンク市場を独占していたユンケルにライバルが登場するのは93年のこと。大正製薬から新商品『ゼナ』が登場となる。
CMキャラクターは所ジョージ。タモさんの対抗馬にふさわしい、お笑い界のトップスターの起用と言えよう。

この商品の前には『サモン』が同じ位置付けにあった。80年代後半は世界的なトランペット奏者、日野皓正が長年CMキャラクターを務め、ダンディズムあふれるアダルトなイメージで世界観を構築していたが、BGMのサビが「チン毛♪」に聞こえてしまうため、当時の男子小学生の食いつきが妙によかったCMである。

その後、ビートたけしがバトンを受け取ったが、取り立てて記憶に残らないおとなしい内容であり、インパクトではタモさんがハッスルしまくるユンケルに完敗していた印象だった。

そんな中での所さんの抜擢。ある意味、たけしのリベンジである。

千変万化のタモリvsいつも通りの所ジョージ


明るく元気いっぱいで疲れ知らずといったイメージの所さんは「効くゼナ」という簡潔で伝わりやすいフレーズで登場し、「ゼナ〜で元気!ゼナ〜で元気!」と連呼するCMで畳み掛ける。このフレーズ、記憶に残っている方も多いのではないか?
それもそのはず、ゼナのCMはリズムを変えながらも01年秋に真田広之に変わるまで、一貫してこのフレーズを使っていたのである。

世界観、キャラクター、キャッチコピーと、すべてが毎回変更するユンケルのタモさんに対し、ゼナの所さんは一貫して飾り気のない普段の姿かサラリーマンのキャラで、統一のキャッチコピー。この対比が面白い。

記憶に残り、語り甲斐があるのはやはりユンケルだろう。
その後も様々なバージョンが放送されたが、印象深いのは99年頃のCM。車掌に扮したタモさんが踊り歌うバージョンでは、鉄道ファンのタモさんらしく(?)、いつも以上にノリノリダンシング。
「ユンケル飲んでがんば列車」「疲れたあなたは黄帝駅へ」と、キャッチコピーのひねりも最高だ。

疲れがたまっているあなた!
ユンケルンバでガンバルンバしますか? それとも、ゼナで元気!になりますか?

※イメージ画像はamazonよりタモリ: 芸能史上、永遠に謎の人物 (文藝別冊/KAWADE夢ムック)