ノキアのスマホ復活は海外ではビッグニュース!世界と日本の温度差のワケとは
iPhoneが登場する以前、世界中でもっとも愛されていたスマートフォンメーカーが「ノキア」だ。
日本では販売されたモデルが少ないせいもあり、人気は若干マニアックなユーザーが中心だった。
ノキアのスマートフォンは、アプリを自由に入れることができるフレキシビリティーの高さなど、現在のスマートフォンの近い使い勝手から、当時のiモードケータイに飽き足らないユーザーからの評価も高く、ファンを増やしていった。
しかしiPhoneの登場により、ノキアは世界市場で一気にシェアを落としてしまう。
iPhoneへの対抗策としてWindowsスマートフォンを出したものの成功には至らず、スマートフォン事業をマイクロソフトに売却してスマートフォン市場から撤退した。
そんなことから、今ではノキアという名前を聞いても、スマートフォンを作っていた会社と記憶している人も少ないことだろう。
ところが、このノキアが2017年になって、突如、再びスマートフォン市場に戻ってきたのだ。
今度のノキアは、Xperiaなどと同じAndroid OSを採用したスマートフォンとして再登場し、シェア奪回を目指そうとしているのである。
ノキアのスマートフォンが復活
ノキアが1月と2月に発表した新型スマートフォンは合計3モデル。
1万円程度の低価格機種から、3万円越えのミッドレンジまで、手ごろな価格帯のモデルを揃えているのが特徴でもあり、大きな魅力だ。
また今後、ハイエンドスマートフォンも出す予定だという。
ノキアの新モデルは市場ニーズが最も大きな価格帯に位置し、スマートフォンを低価格、低料金で使いたいユーザーにとってちょうどいい製品になるだろう。
海外では利用者が多いプリペイドSIMユーザーにも向いているモデルになりそうだ。
これは「ノキア復活」のスタートとして、手堅い戦略といえる。
3つのモデルの明確な性能差は画面サイズとリアカメラ画質だ。それぞれ、
・5.5インチ画面/1600万画素カメラ
・5.2インチ画面/1300万画素カメラ
・5インチ画面/800万画素カメラ
となっている。上のモデルのほうが、CPU性能も高く、メモリー容量も大きいので、快適に使えるのは言うまでもない。
しかしそれ以外のスペックで、面白い点に気づかされる。それはフロントカメラの性能だ。
3モデルとも、フロントカメラの画質は800万画素となっているのだ。
最近のスマートフォン、特に世界市場向けのモデルは、フロントカメラ画質をリアカメラと同等か、近い性能にまで高めている。
また、低価格モデルでは低画質なカメラを搭載してケースもあり、差別化を行っている。
たとえばiPhone SEのフロントカメラが120万画素なのも、そうした例だろう。
今や各メーカーのAndroidスマートフォンは、デザインや性能は同じ価格帯のモデルなら横並び状態となっている。
ノキアは、スマートフォン市場に復活するにあたり、
「フロントカメラでもキレイに写真が撮れる」と、しっかりアピールしているのだ。インスタグラムユーザーなどには、こうしたアプローチが評価されそうである。
本体のカラーはオーソドックスにホワイトとブラック。これにシックなブルーとオレンジ色系のカッパーが加わる。さらに最上位モデルにはiPhoneのJet Blackのように美しい、ピアノブラックの「アルテ・ブラック」も提供される。
ノキアならではのカラーとして、カッパーも用意
日本ではノキアのスマートフォン復活に対して、大きなニュースとは受け止められていないようで、これといった反応も少ない。
だが、海外での反応は、大きくことなる。
現在のスマートフォン市場の開発者や企業、メディアには、ノキアを愛用、利用していたユーザーたちが多く在籍している。
まだノキアというブランドの記憶は風化しておらず、今回の「ノキア復活」、スマートフォン市場への再参入を大きく歓迎しているのだ。
ここで面白いのは、10代の若い世代からも注目を浴びていることだ。
当然、今の10代の若者はノキアを使ったことが無い。
ところが彼らがそれなにノキアに注目するのは、自分の親たちのケータイがノキアだったからだ。
海外の10代は、
・親に隠れてコッソリ、「ノキア」を使ってわくわくした体験
・生まれて初めて通話したケータイが「ノキア」だった
など、世界シェア1位を独占していたノキアの影響力は、老若男女、幅広い世代に共通、浸透していたと改めで思い知らされる。
日本でのノキアは、マイナーメーカー扱いだったため、今すぐノキアのスマートフォンが日本国内で登場する予定は無いだろう。
しかし、今後XperiaやGalaxyに対抗するハイスペックモデルが登場すれば、日本への再参入も十分にありうるだろう。
今年後半に出てくるノキアのスマートフォン新製品には注目したい。
山根康宏
日本では販売されたモデルが少ないせいもあり、人気は若干マニアックなユーザーが中心だった。
ノキアのスマートフォンは、アプリを自由に入れることができるフレキシビリティーの高さなど、現在のスマートフォンの近い使い勝手から、当時のiモードケータイに飽き足らないユーザーからの評価も高く、ファンを増やしていった。
しかしiPhoneの登場により、ノキアは世界市場で一気にシェアを落としてしまう。
iPhoneへの対抗策としてWindowsスマートフォンを出したものの成功には至らず、スマートフォン事業をマイクロソフトに売却してスマートフォン市場から撤退した。
そんなことから、今ではノキアという名前を聞いても、スマートフォンを作っていた会社と記憶している人も少ないことだろう。
ところが、このノキアが2017年になって、突如、再びスマートフォン市場に戻ってきたのだ。
今度のノキアは、Xperiaなどと同じAndroid OSを採用したスマートフォンとして再登場し、シェア奪回を目指そうとしているのである。
ノキアのスマートフォンが復活
ノキアが1月と2月に発表した新型スマートフォンは合計3モデル。
1万円程度の低価格機種から、3万円越えのミッドレンジまで、手ごろな価格帯のモデルを揃えているのが特徴でもあり、大きな魅力だ。
また今後、ハイエンドスマートフォンも出す予定だという。
ノキアの新モデルは市場ニーズが最も大きな価格帯に位置し、スマートフォンを低価格、低料金で使いたいユーザーにとってちょうどいい製品になるだろう。
海外では利用者が多いプリペイドSIMユーザーにも向いているモデルになりそうだ。
これは「ノキア復活」のスタートとして、手堅い戦略といえる。
3つのモデルの明確な性能差は画面サイズとリアカメラ画質だ。それぞれ、
・5.5インチ画面/1600万画素カメラ
・5.2インチ画面/1300万画素カメラ
・5インチ画面/800万画素カメラ
となっている。上のモデルのほうが、CPU性能も高く、メモリー容量も大きいので、快適に使えるのは言うまでもない。
しかしそれ以外のスペックで、面白い点に気づかされる。それはフロントカメラの性能だ。
3モデルとも、フロントカメラの画質は800万画素となっているのだ。
最近のスマートフォン、特に世界市場向けのモデルは、フロントカメラ画質をリアカメラと同等か、近い性能にまで高めている。
また、低価格モデルでは低画質なカメラを搭載してケースもあり、差別化を行っている。
たとえばiPhone SEのフロントカメラが120万画素なのも、そうした例だろう。
今や各メーカーのAndroidスマートフォンは、デザインや性能は同じ価格帯のモデルなら横並び状態となっている。
ノキアは、スマートフォン市場に復活するにあたり、
「フロントカメラでもキレイに写真が撮れる」と、しっかりアピールしているのだ。インスタグラムユーザーなどには、こうしたアプローチが評価されそうである。
本体のカラーはオーソドックスにホワイトとブラック。これにシックなブルーとオレンジ色系のカッパーが加わる。さらに最上位モデルにはiPhoneのJet Blackのように美しい、ピアノブラックの「アルテ・ブラック」も提供される。
ノキアならではのカラーとして、カッパーも用意
日本ではノキアのスマートフォン復活に対して、大きなニュースとは受け止められていないようで、これといった反応も少ない。
だが、海外での反応は、大きくことなる。
現在のスマートフォン市場の開発者や企業、メディアには、ノキアを愛用、利用していたユーザーたちが多く在籍している。
まだノキアというブランドの記憶は風化しておらず、今回の「ノキア復活」、スマートフォン市場への再参入を大きく歓迎しているのだ。
ここで面白いのは、10代の若い世代からも注目を浴びていることだ。
当然、今の10代の若者はノキアを使ったことが無い。
ところが彼らがそれなにノキアに注目するのは、自分の親たちのケータイがノキアだったからだ。
海外の10代は、
・親に隠れてコッソリ、「ノキア」を使ってわくわくした体験
・生まれて初めて通話したケータイが「ノキア」だった
など、世界シェア1位を独占していたノキアの影響力は、老若男女、幅広い世代に共通、浸透していたと改めで思い知らされる。
日本でのノキアは、マイナーメーカー扱いだったため、今すぐノキアのスマートフォンが日本国内で登場する予定は無いだろう。
しかし、今後XperiaやGalaxyに対抗するハイスペックモデルが登場すれば、日本への再参入も十分にありうるだろう。
今年後半に出てくるノキアのスマートフォン新製品には注目したい。
山根康宏