仕事を成功へ導くにはレストラン選びも重要。グルメなクライアントを相手に、よく使われる場所で接待していたりしないだろうか?

今回は相手に「君、よく知っているね!」と思わせる、六本木・恵比寿のきちんと接待ができるレストランを紹介。ホテル以外にも使えるお店はあるんです!



店内は天井が高く、シックでモダンな雰囲気。テーブル席の間隔もゆったり、開放的な心地よい空間の演出にもこだわりを。伊藤若冲や浜口陽三氏の作品を飾った個室もあり
美術館さながらの食空間『雨後晴 錦繍 東京ミッドタウン』

六本木


サントリー美術館の横に佇む店は「和食屋が手掛ける蕎麦屋」という、コンセプトで2016年の3月にオープンした。ジャパニーズモダンな店の料理は、和食中心。

魚料理は店主が漁師の経験もあるだけに、仕入れた魚は自信を持っての選りすぐり。蕎麦のメニューは「海老と季節野菜の天婦羅蕎麦」、「鴨南蛮蕎麦」など温冷豊富だ。



徳島産のすだちをたっぷりあしらった「すだちそば」

この季節の一番人気は「すだち蕎麦」。すだち特有の柑橘系の味と香りがコシがあり、つるりとした喉ごしの蕎麦、コクのある出汁と絡み合いクセになる。蕎麦は、赤城山麓で無農薬栽培されたものを使用。この店では、表情豊かな器使いも目にもご馳走。

銘酒は大吟醸酒「十四代」、「磯自慢」を始め豊富に。酒器も取り揃えているので、客は飾り棚から好みの酒器を選べる。食とアートの世界へ誘えば、今宵は相手にとって忘れられない夜に。



「産地直送のお造り盛り合わせ」。写真は2人前。真鯛、ヒラマサ、ノドグロなど、日替わりで旬の魚を旨い酒と共に



「季節の前菜5種盛り合わせ」。写真は2人前



飾り棚には、有名無名の枠を超えた、店主の審美眼により集められた酒器や陶器を



客人へのもてなしは、入口(玄関)の花活けにも心を尽くして




近江牛の「蒸ししゃぶ会席」は7,000円(税別・以下同)〜。丁寧に蒸しあげる京野菜のさっぱりした味わいは幅広い年齢層のゲストに喜ばれる
質の高い料理と空間が大人の距離を縮める『瓢喜 香水亭 六本木本店』

六本木


2016年5月、六本木交差点からほど近い場所にオープンした高級料亭『京都瓢斗』『京都瓢喜』の姉妹店。著名な建築家が手掛けた店内は、銀箔があしらわれた洗練された装い。完全個室で、見た目にも鮮やかな京懐石が楽しめる。

名物は京野菜を敷き詰めたせいろで近江牛や白金豚を蒸して味わう「蒸ししゃぶ」。接待では同店でしか味わえない特製「近江牛シロスキ」もおすすめ。



左.蒸ししゃぶ会席「瓢喜」1万5,000円の初夏をイメージした八寸
右.掘りごたつの個室は2〜34名まで対応可能


外国人もOKな、計算しつくされたスペシャリティレストラン



一面が大きな窓で開放的な店内。サービスが行き届くよう、あえてテーブルの数を減らし、ゆったりとした配置に
“今”を愉しむ空間や食材がテーマの気鋭な店『プロヴィジョン』

六本木


2016年2月、ミッドタウンそばにオープン。「コンセプトは“今”を伝えるレストランです」とレストラントゥールの品治典明氏。“レストラントゥール”とは聞き慣れない肩書だが、レストラン経営のプロフェッショナルのこと。品治氏はハワイの一流店で腕を振るった後、昨年帰国し、店を立ち上げた。

サービスのプロが手掛けるだけに、空間や時間の“今”を楽しませる配慮が随所になされている。例えば照明。「キレイに見えるように」と店内はダウンライトで暗めだが、テーブルにはスポットライトを当て、料理が映えるよう巧みに計算されている。

また、テーブルセッティングに箸を用意しているのもさりげない気遣いだ。



「空豆とグリンピースのトロフィエ」。色鮮やかな夏を感じさせるパスタ。季節などによりメニューは異なる。写真は一例

料理はイタリアン・フレンチをベースに、和のエッセンスもプラス。ここにもまた、“今”への想いが込められている。それは旬の国産食材へのこだわりで、奈良県の福仁和農園から届く季節の有機野菜や、築地で厳選した旬の魚などをふんだんに用い、経験豊富なエグゼクティブシェフが、見た目も鮮やかなひと皿に仕上げてくれる。

心地よいサービスと日本の四季を感じられる料理に出会えるので、ビジネスシーンではかなり重宝。品治氏は英語も堪能なので、外国人ゲストをもてなすのにもおすすめの店である。



「岐阜県鮎のコンフィ」3,200円。ふっくらと肉厚な夏の川魚。アンチョビとバターのソースで。季節などによりメニューは異なる。写真は一例



左.ワインはフランスや国産を中心に常時40種を用意。グラスワインは赤・白・泡各2種で1,100円〜
右.店内は臨場感溢れるオープンキッチン。シェフが素材のよさを引き出した料理でもてなしてくれる




「旬のおまかせコース」1万5,000円の造り。大根の桂剥きを朝顔に見立てた器に、鱧、福子、水蛸を盛り付け。コース内容は季節などにより異なる。写真は一例
匠の技で仕立てる旬の日本料理を食す『日本料理 温故知新』

恵比寿


情緒豊かな四季の移ろいを目と舌で感じさせてくれる日本料理。店名の通り“温故知新”の精神が息づくこの店では、伝統を重んじながらも現代人の感性に合う新しい日本料理を創造。その味わいは、大切な人をもてなすのに打ってつけだ。

賑やかな恵比寿の飲食店街にありながら、引き戸の向こうに待っているのは静かで穏やかな和の空間。中央に飾られた季節の生花が、ゲストを粋に迎えてくれる。

用意されているのは、この道19年の料理長が持つ技と心を堪能できる「旬のおまかせコース」。「日本料理の良さは四季の趣を感じられること。それぞれの季節には、はしり・旬・なごりがあり、同じ食材でもその時期に一番美味しく食べていただける料理に仕立てています」と料理長。



鰹と昆布の合わせ出汁が味わい深い「お椀」と、鰻、黒毛和牛フォアグラ焼きなど盛りつけた「焼物」。コース内容は季節などにより異なる。写真は一例

また、先付から水菓子まで全ての料理を小さめのポーションにすることで、コースを通して旬の食材を少しずつ味わえるよう工夫したり、乾杯のビールに合う揚げ物を先付として出したりと、コースの随所に料理長独自のアイデアと心遣いが感じられる。

こだわりの日本酒はコースに合うものを料理長自ら厳選し、「本日の日本酒」として常時5種揃えている。旬を宿した美しい料理の数々と熟練された匠の技を、恵比寿の真ん中で存分に味わってみてはいかがだろう。



左.銀座の料亭で料理長を務めた後『温故知新』の料理長に就任した児玉雄作氏は18歳から料理の道へ
右.個室は落ち着きのある掘りごたつの座敷。2部屋用意されており、2〜10名まで対応できる



毎週季節に合わせて飾られる生花は「ohana 仙石本家」のフラワースタイリスト仙石達也氏の作品