【衝撃】若い世代に伝えたい!ファミコン版「ドラクエ1」の難易度の高さと不便さ

写真拡大 (全9枚)

日本を代表するRPG(ロール・プレイング・ゲーム)といえば、ドラゴンクエストシリーズですよね。第1作となる『ドラゴンクエスト(以下、ドラクエ1)』はファミリーコンピューター用のソフトとして、1986年5月に発売されました。今年はドラクエ誕生から30年となるわけですね。

ファミコン初のRPG





ドラクエ1はファミコンで初めて発売されたRPGとしても知られています。今でこそたくさんの人達が気軽にドラクエシリーズをプレイするようになり、ニンテンドーDSで発売されたドラクエ9は普段ゲームをやらない層まで取り込むなど、かなり親しみやすいゲームとなりましたが、ファミコン版のドラクエ1はまったくそんなことありませんでした。

今では考えられないほどの不便さ





最新のドラクエシリーズと、ファミコン版のドラクエ1を比較してみると、いかに近年のシリーズが便利で快適に作られているかがよくわかります。そこで、今回はファミコン版ドラクエ1の特徴を12連発でご紹介。ファミコン版をプレイしたことがない若い世代にこそ、知っていただきたい項目ばかりです!

1. 最初から最後まで1人旅

これは移植された作品でも共通ですが、ドラクエ1の基本中の基本。勇者は1人で冒険を行い、モンスターも1体ずつしか出てきません。どんなときもタイマンで戦闘を行うのです! そのため戦闘中に回復呪文を使うと防戦一方状態に陥りやすいのです……。

2. 勇者はカニ歩き

勇者をフィールド上で移動させると、進行方向に向きを変えるのは当たり前ですよね。ところがファミコン版のドラクエ1では、勇者は正面しか向くことができませんでした。左に移動しても、右に移動しても、正面向き。つまりカニ歩きでフィールド上を移動するのです。

3. はなす→方角



勇者はフィールド上で向きを変えられないため、人と話す際に方角を指定しなければならないのです。「はなす」コマンドを選択すると、「きた みなみ にし ひがし」というコマンドが表示され、話したい人がいる方向を指定するという二度手間。これは今では考えられないシステムですね……。

4. 階段に乗るだけでは移動しない

建物やダンジョンの中で上下の階に移動するには階段を使いますよね。ところが、ファミコン版ドラクエ1では階段の上に乗っただけでは移動しません。階段の上に乗った状態で「かいだん」コマンドを選択しなければ移動しないのです!

5. 宝箱の中身を取る用のコマンドが……



ファミコン版ドラクエ1にも他のシリーズと同様に宝箱が出現します。他のシリーズでは調べることで宝箱を開けられますが、ファミコン版ドラクエ1では調べるだけでは宝箱を開けられません。宝箱の上で専用のコマンド「とる」を使わなければなりません!

6. ルーラで好きな街に移動できない

一度行ったことのある街に移動できる呪文「ルーラ」は全シリーズにしますが、ファミコン版ドラクエ1では少し仕様が違います。唱えるとラダトーム城に戻るだけ。これはかなり不便ですね!

7. ホイミの回復量が少ない

回復呪文「ホイミ」はファミコン版ドラクエ1にもありますが、回復量はわずか15前後。しかもMPの消費量も4と多く、あまり役に立ちません。

8. 最大の回復呪文はベホイミ



ドラクエシリーズには「ベホマ」という体力を全快させる呪文がありますが、ファミコン版のドラクエ1にはありません。最大の回復呪文はベホイミとなります。まあ、1対1で戦闘するので、ベホマが存在したら有利すぎるのかもしれませんが……。

9. 会心の一撃をかわされる

なんと、ファミコン版のドラクエ1では会心の一撃をかわされることがあります。メタルスライム相手に会心の一撃が出ても当たらなければぬか喜び。他にも、回復呪文を唱えた瞬間に敵が逃げ出したりすることも……。

10. 移動中も攻撃呪文を使える



戦闘中にしか使いみちのない攻撃呪文ですが、移動中にも使用することができてしまいます。しかし、使ったところで何も起こりません。MPをムダに消費するだけなので、使用できないようにしておいてほしいところですが……。

11. 強制的に武器を売られてしまう



武器や防具は1種類しか持つことができず、何かを購入すると自動的に現在装備している武器や防具を売ることになります。恐ろしいことに、宝箱から手に入れる「ロトのつるぎ」や「ロトのよろい」でさえも強制売却! しかも売値はわずか1ゴールドですから、泣くに泣けません……。

12. セーブができない



ファミコン版のドラクエ1と2はセーブ機能がなく、復活の呪文というパスワードを入力してゲームを再開させるシステムになっています。呪文をメモし間違えてしまい、せっかくの苦労が水の泡になるという経験は、当時のプレイヤーなら誰もが経験していることでしょう。

最新作の快適さに気づく?



いかがでしょうか。最新作と比べると不便でならないことばかりですが、ファミコン版ドラクエ1の不便さを改良して現在の形になったことは間違いありません。

現在、ドラクエ1は様々なキャリアに移植されているため、ゲーム自体は気軽にプレイできるでしょう。しかし、あえてファミコン版をプレイしてみることで、最新作の快適さに気がつくかもしれませんよ。

■執筆・監修:Mr. Fox

執筆、撮影、編集家。日本生まれ、生年不詳、トレードマークはキツネの顔。世界各国を回りながら、メディアに関わる仕事をしてます。人のアイデアを転がします! コンコン。https://twitter.com/im_mr_fox/