声優・松来未祐さんの病名は「慢性活動性EBウイルス感染症」 難病指定もされていない稀な疾患と闘う
10月27日に38歳の若さで亡くなった声優の松来未祐さんの病名が公表された。所属事務所がブログを更新、松来さんが「慢性活動性EBウイルス感染症」という病気に罹り、最終的な死因は「悪性リンパ腫」だったと明かされた。
慢性活動性EBウイルス感染症は、現在有効な治療が確立されていない稀な疾患。EBウイルスは多くの人が感染を経験するウイルスだが、ほとんどの場合、体内の免疫機構が処理、抗体が産生されて制御される。しかし、非常に稀なケースとして、何らかのきっかけでウイルスが体内で再活性化をきたすことで、持続的にリンパ球内に感染を生じ、免疫制御が不能となることが知られている。これによって慢性的にウイルスが増殖し、重症化するというのが松来さんの罹った慢性活動性EBウイルス感染症だ。
松来さんの病名は、遺族の「同じ病気の一人でも多くの人が、早期発見により助かって欲しい」という意向で公表された。松来さん自身も、いつか手記を出して同じ病気に苦しむ人の支えになりたいと考えていたとのこと。
<松来さんの両親からのメッセージ>
「娘の闘病生活については頭が下がるほど立派でした。
ただ、ただ、仕事に復帰したい一念だったと思います。亡くなる直前まで意識はあったようで、言葉を発することはできませんでしたが、こちらの問いかけにはコックリと頷いていました。声優仲間の他ご縁のあった方々からの多大なご協力、ご支援、ご厚情に親として驚くとともに感謝に堪えません。また、これまで長い間松来未祐を応援してくださった多くのファンの皆様、本当にありがとうございました。」