長嶋一茂、ファールボール失明訴訟で持論「臨場感は野球の醍醐味」
元プロ野球選手でタレントの長嶋一茂が、19日に放送されたフジテレビ系トーク番組『ワイドナショー』(毎週日曜10:00〜10:55)にゲスト出演し、ファールボール失明訴訟について持論を述べた。
2010年8月に札幌ドームで行われた日本ハム対西武で、内野席で観戦中の女性の右目にファールボールが飛来。失明した女性は球団などに損害賠償を求めて裁判を起こし、札幌地裁は「球団の設備は危険を防止するに足りず安全性を欠いていた」として、球団などに4,190万円の支払いを命じる判決を下した。球団側は「プロ野球観戦の本質的な要素である臨場感が失われてしまうと懸念いたします」と反論し、控訴した。
ことことについて意見を求められた長嶋は「うーん…」と考え込み、「失明された方がいるということはすごく残念なことですし、その方の今後の人生を考えると大変だなという部分がありますけど」と前置きした上で、「この判決によって"球場が危ない所"みたいな風評、および認識が助長されていくとすごく嫌だなと」と語った。
また、チケットの裏面などに注意事項が明記されていることに触れ、「自己責任であることは明記されている」と説明し、「メジャーリーグでいえば、(客席が)もっと近い。ファールボールが当たったりすることも、すべて引っくるめてベースボールの1つ」のほか、東京ドームのフィールドに設置されているエキサイトシートを例に「人気が一番あるところ。臨場感を一番感じられる場所はここなので、これが野球の醍醐味としてみんな来てくれている」という主張も。
さらに、「ネット1枚あるのとないのでは、(あると)距離感が出てしまう」と言い、10年以上前から"選手とファンの距離"が問題視されていたことを交えながら、「臨場感の先には"迫力"がある。そういうものを味わわせてあげようというところまで来ていたんですよ。ここに来てこういう問題なので寂しいというか、真剣に考えないといけないと思います」と持論を展開した。