多くのスポーツで、誤審を減らすためのビデオ判定の導入が進んでいる。だが映像で確認すれば常に正しい判定がくだされるとは限らない。東京大学大学院で行動経済学を研究する今泉拓氏は「サッカーの試合でビデオ判定(オンフィールドレビュー)を行うと、98%の確率で最初の判定が覆るというデータがある。審判が自分を疑いながら再確認するため、認知バイアスが生まれやすくなるからだ」という――。※本稿は、今泉拓『行動経済学