チャウシェスク独裁政権下にあったルーマニアは、重工業化を目指して西欧から数多くの設備を輸入した。その債務返済のために、国民の生活そっちのけで食糧を輸出し続けた。その一方でチャウシェスク夫妻は贅沢三昧な生活を送り、国の経済規模に見合わないハコモノを作り続けた。妊娠中絶や避妊が禁じられていたため、苦しい生活から子どもを捨てる親が続出し、1980年代に入ってから孤児院はキャパオーバーと予算不足に苦しんだ。孤