今夏の福島大会は、劇的な幕切れだった。タイブレークとなった延長10回裏に4点差を大逆転し、2年連続で甲子園出場を決めた瞬間を見届けていた聖光学院の横山博英部長は、選手たちの姿に目を細めていた。「ミスも目立った試合だったけど、そういったものも味方全員でカバーしてくれたのが、甲子園に出られることよりもうれしかったね」そして横山は感慨を重ねるように、今年のチームをこのように評した。「この子らは『疾風に