男子大学生の90%が、自分の体が嫌いと回答―男性の考える男性の理想ボディが危機

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長い間、自分の体についての不満や悩み、体に対する美意識は、女性特有のものとされてきました。男性の自分の体に対する意識は見過ごされてきたように思えます。

しかし、最近になって、アンソロジーオーストラリアフォーラムでのプレゼンテーションで、世界中の調査対象となった男子大学生の90%が、自分の体が嫌いだと答え、なんらかの不満を持っており、これは女性とほぼ同じ確率である、と発表されました。

シドニー大学のスティーブン・トーイズ教授とスコット・グリフィス教授、カリフォルニア大学のスチュアート・マレー博士は、英国と米国、オーストラリアの拒食症と筋醜形恐怖症の男性の国際比較を実施しました。

筋醜形恐怖症(muscle dysmorphia)とは、自分の体が実際にはたくましいのに、貧弱ではないかと慢性的に不安に思ってしまう精神障害のことです。

調査の結果、対象者の38%が、もう少し小さくなりたい、そして30%未満が体重を増やしたい、わずか35%だけが、自分の体のサイズに満足していると、答えたそうです。

16〜20才の対象者の半分が、何らかの方法で食事による改善を試みており、10%が過剰なエクササイズをしているとのこと。

「この研究は、男性が女性同様、自分の体に不満を抱いていることを示していますが、女性とは違って、男性の不満の大部分は、体重を増やしたいということなのです。彼らは、自分が細すぎるから筋肉量を増やしたいと考えているようです」と、研究者たちは語ります。

「残念ながら、男性は摂食障害が女性の病気だと思い込んでいて、治療しようとせず、怪我をしたり病気になってもトレーニングを続けている」

「拒食症と筋醜形恐怖症は概念的に似ていることに注目しています。今後、この問題が少しずつ改善されるよう研究を続けていきます。」

Man in the mirror: the rise of the male body image crisis
http://health.ninemsn.com.au/menshealth/healthandfitness/8901509/rise-of-the-male-body-image-crisis