日経平均チャート(日足・6カ月)*チャート画像をクリックすると最新のチャートがご覧になれます。SBI証券HPより

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 前回コラムで、「当面の日経平均は90%程度の確率で、65日移動平均線(≒13週移動平均線:5日13時10分現在1万5079.37円)を押し目限界にして上昇トレンドを継続するとみています。一方、10%の確率で65日移動平均線を割り込んで調整が深刻化するとみています。」としましたが、10%の方が実現しました。

 これは、私にとっては、(取るに足らないレベルとはいえ)「テールリスク」の実現でした。なお、「テールリスク」とは、「ブラックスワン・イベント」とも呼ばれ、市場において、確率は低いが発生すると非常に巨大な損失をもたらすリスクのことをいいます。

 ただし、株式投資で成り上りたいのなら、あなたは常にこの「テールリスク」を頭の片隅において、運用しなくてはなりません。

 人は得てして、発生確率の高いと思うほうに全力でベットします。確率が低いと思うことが起きるリスクは無視して・・・。これをやり続けると、通常、それまで積み上げてきた利益を一瞬の「急落」で失いかねません。つまり、あなたは、「逆の目」が出たときに、自分がどうするかを予め決めておかないとならないのです。そして、残念ながら「逆の目」が出たら、その予め決めたルールに粛々と従い、行動するべきなのです。

ミクシィ長者が続出!?

 それにしても、相変わらずですが、モメンタム株のボラタイルな動きは凄いですね。その代表格のミクシィ(2121)は、8月4日に6660円を付けました、しかし、その後に急落し、8日には一時4060円まで叩き売られました。それが、8日引け後の驚愕の好業績を発表し12日には6110円まで値を戻しています。この値動きが7営業日という非常に短い時間で起こっているのです。そりゃ、上手く乗れれば、「ミクシィ長者」が続出するのも頷けます。

 タラレバですが、同社株を8日安値の4060円で1万株買って12日の6110円で売り抜ければ、たった3営業日で金額で2050万円、投資収益率にして50.49%をゲットです。ただ、逆もまた真なりです。8月4日高値の6660円で1万株ゲットして、8日安値4060円でブン投げたら、たった5営業日で金額で2600万円の損失、投資収益率にしてマイナス39.04%となってしまいます。

 あなたが手っ取り早く、株式投資で成り上がりたいのなら、別にミクシィでなくてもよいのですが、このような「ハイボラ」銘柄を積極的に弄りましょう。

 ただし、くれぐれも、ジャンピング・キャッチして安値を叩くということがないように、自分なりの売買ルールをあらかじめ決めておきましょう。

 基本は、上昇トレンドの中での「異常な高値」(例えば25日移動平均ベースのボリンジャーバンド+3〜+5)では、いったん利食い、その後の押し目を待って、再エントリー。しかし、+2σ割れは、いったん「損切り」みたいな・・・。

 いずれにせよ、「利食い」「損切り」「持続」の方針を、客観的、定量的、機械的に決められるルールが望ましいと思います。

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