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4月に「スマートシェービング倶楽部(SCC)」を立ち上げた貝印(東京都千代田区)は、第2回目となるワークショップ「今すぐ“活きる”“使える”ヒゲ講座」を開催した。今回は、ヒゲのスタイリングやトータルケアに関する普及活動を展開しているヒゲのプロ集団「ヒゲ倶楽部」とのコラボ企画。ヒゲを生やしているビジネスマン参加者約10名に、ヒゲの手入れ、自分のヒゲタイプに適したヒゲスタイルなどを講義した。

○ヒゲへの興味は高い一方、生やし方や整え方を知らない人が大多数

日本でも、ヒゲが市民権を得ている状況になりつつある中、同社は全国20〜50代男女800名を対象に「ヒゲと見た目の“得”“損”に関する意識調査」を実施。得をしていると思う理由の1位は「個性がでる」「おしゃれに見える」(各37%)、2位「男らしく見える(ワイルド)」(33.3%)、3位「こだわりがあるように見える」(25.9%)。損をしていると思う理由の1位は「だらしなく見られる」(57.1%)、2位「汚い、不清潔に感じられる」(54.3%)、3位「暑苦しく思われる」(28.6%)という結果だった。

また「ヒゲで見た目が変わる」と思う割合が93.9%だった一方で、「ヒゲを生やしたいが、正しいヒゲの生やし方、整え方を知らない」という答えが79.8%に達し、そのうち84.8%が「正しい生やし方や整え方に興味がある」と回答。ヒゲへの関心は高いものの、情報不足であることが判明した。

○デザインヒゲは横顔とラインが決め手に

ワークショップでは、まず測定器による参加者のヒゲを診断。ヒゲの密集具合や太さ、毛質など、自分のヒゲがどのようになっているのか参加者に把握してもらった。続いて「ヒゲ倶楽部」のリーダー、丸山尊人さんが登場。BARNEYS BARBER'S SHOP(横浜市中区)の理髪師であり、理髪店B-Collector(横浜市神奈川区)のオーナーでもある丸山さんは、日本では珍しいヒゲの専門家だ。

「ヒゲは横から見て整えるもの」と、まず丸山さんは指摘。人は真正面で向かい合うと緊張感を持ってしまい、自然と横を向く。相手の顔は斜め前から見ていることが多いという。また例えば、あごヒゲは横から見ると一目瞭然。ヒゲの濃さで印象はかなり異なる。余計なヒゲを剃り落して、シャープな輪郭に見せるのがコツとなる。

立体的に整えるのもポイントのひとつ。あごヒゲはあごの真ん中に厚みを持たせ、左右のあごラインを薄くすることで、メリハリのある印象に。鼻の下の口ヒゲも、中央を厚くし両端を薄くした方が見栄えがよくなる。

○清潔感を保つために不可欠な無精ヒゲの手入れ

髪がボサボサだと不潔に感じられるように、ヒゲも手入れをしないと上記アンケートのとおり、だらしなく見えたり、汚く見えたりしてしまう。

ヒゲの伸ばし方では、無精ヒゲの手入れが重要。「必要のない部分は、残さないよう処理しないと清潔感が保てません」(丸山さん)。ヒゲの伸び方、濃さなどその特徴は人それぞれ。最後は、丸山さんがひとりひとりの希望や特徴を見極めて、アドバイスした。

また、ワークショップ参加者には、実際にヒゲの手入れにも挑戦してもらった。その際、貝印のヒゲソリマイスターが“正しいシェービング方法”を解説。快適なシェービングを体験してもらった。

「日本の場合、一般的な職業でヒゲを伸ばすという行為は、それだけで強烈な自己主張になります」。そう話す丸山さんは、最近受け入れられてきてはいるものの、まだヒゲは社会的にNGという日本の現状を考慮した上で、ヒゲを整えることが必要だと締めくくった。