【ウルフルズ】4年半ぶり復活の真相は!? メンバー全員座談会で赤裸々に語る

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4年半ぶりに活動を再開したバンド、ウルフルズ。活動再開後の熱心なライブ活動、復活後初のフルアルバム『ONE MIND』も話題となっているが、ここにたどり着くまではかなりの時間を費やしたともいう。

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活動休止を経て、再開に至るバンドはウルフルズ以外にもいるが、当然その経緯は様々だ。復活を記念して刊行された丸ごと1冊ウルフルズ本、『ウルフルズぴあ』では、その経緯が惜しみなく綴られているが、ここではその一部を抜粋。一度はバラバラになった4人が、50歳を目前にもう一度バンドを始めた経緯を紹介したい。

■いろんなところで「やっぱ、ウルフルズやってほしいんやろな」って実感した

――ウルフルズが活動休止していた間、メンバー個々にソロで音楽活動をしていましたが。

ウルフルケイスケ メンバー全員が音楽をヤメなかったから、またバンドができたんよね。4人の中で、全く違う仕事を始めてたり、ハゲたり、太ったり(笑)、そういう人がいたら難しかったと思うけどね。

トータス松本 でも、徐々に、徐々にって感じやったね。「じゃあもう1回スタジオに4人で入ってみようか」という話になったときもヘンな感じやった(笑)。「え、オレら4人が、今から演奏すんの? 誰か他がやるんじゃないの?」みたいな。久しぶりに会う従兄弟みたいになんかギクシャクしてるっていう(笑)。「仲が悪い」ていうわけではなくて、なんか気恥ずかしいみたいなね。

サンコンJr. 最初はオレもガチガチで緊張しててんけど、オモロいところもあって。4年も経ってるから昔の曲をやったとしてもメンバーの歌い方とか弾き方もちょっとずつ変わってて。やがてそこに4人にしかない?間?ってものをだんだん思い出してくるんやけど、最初は意外と「変わったなぁ」とか、そんなことを思ったかな。

■いろんなところで「やっぱ、ウルフルズやってほしいんやろな」って実感した

――活動休止中は、ウルフルズのことは考えないようにしていましたか?

トータス 考えなかったわけではないけど、そう思わんとソロに集中できひんし、前へ進められへんかったっていう。

ケイスケ だから、最初はしんどい面もまだあった。でも、メンバーそれぞれが意志をハッキリ持って。活動休止までのような曇りはなくなったから(笑)。

ジョンB あと、単純に自分のソロよりも、ウルフルズを観たい人がたくさんいるわけで。ソロのライブでいろんなところに行ったけど、「やっぱ、ウルフルズやってほしいんやろな」って実感するわけ。それが全て。

サンコン そうやね。ただ、これはオレ個人の話やけど、4年半の間、ウルフルズのことを考えていなかったわけじゃなかったよ。色んなCDとかを聴いてても、ふとさ、「あ、これウルフルズっぽいかもな」と思う瞬間があるのよ。そういうのを見つけたとき、自分のiTunesのプレイリストに「ウルフルズネタ」って書いて、すぐ聴けるようにもしてたし。

――じゃあ、「ウルフルズ」という自分たちが築き上げてきたものに対する思いが強かったからこそ、一度、活動を休止させるのは必然だったとも考えられますね。

サンコン そうやね。活動休止までは普通じゃないしんどさやったし。「ちょっともう耐えきれへん」「無理無理」みたいな。バンドってやっぱり4人なら4人が接しあって作りあげていくものやけど、言うても他人やからね。「なんで理解出来ひんねや!」みたいな感じで、バンド全体がギクシャクしていったと思う。

トータス あのとき、「ウルフルズをなんとかしたい」「続けたい」っていう気持ちは4人が4人とも同じやったと思う。でも、そこに知恵を絞る体力が残ってなかった。

でも、今思えばやってるときはわからんかったけど、いったん止めてみて初めて気付くことがいっぱいあったもんな。アカンなりにやる場合もあると思うけど、ホンマにアカンときは潔くアカン、休むというほうが良い場合もあるってことがわかったから。

前はオレばっかりが勝手に前へ前へ行ってる感じがあった。それはメンバーが来ぃひんからじゃなくてオレが勝手にひとりで前のめりになってたからなんやけど、今はメンバーみんな前のめり。それがバンドらしくて、すごくオモロいよ。

■ここまできたら止める理由はたぶんないと思う

――この先、ずっと続いていくんだろうなと期待しているんですけど。

トータス 正直を言えば、その時その時になってみないと、わかれへんけどね。もともと「何歳までバンドをやるんだ」って始めてきたわけでもないし。ただ、その時々で全力でやりたいし、全力じゃないと嘘になるのがウルフルズやから。

もうここまできたら止める理由はたぶんないと思う。この先、バンドの中で何か問題が起きたとしても、もう「ヤメよう」ということにはならんでしょ、きっと。

ケイスケ 運命は感じる。あと、腐れ縁(笑)。でも、なんやろうね、振り返ってみると不思議なことの連続で。運が良かったのかもしれへんね、メンバー4人の。ただ、これから先は地に足のついた感じでやっていきたいと思ってるけどね。すごいこの先が楽しみやね。ウルフルズとして、自分として、この先どうなるのか。

サンコン これからのウルフルズがどうなっていくかはわからんけど、「誰かにどうしてもウルフルズを聴かせたい」と思わせられるようにしたい。オレらが好きな音楽、自分たちの音楽をちゃんと作り続けられたらいいなと思う。

ジョンB 最近は初期の頃のウルフルズの感じに近い。人間関係も、音楽も。今までも、それが変わったり変わらんかったり、そういうのの繰り返し。これからも続いていくと思う。青春というのか、いろいろと不器用なバンドやけどね。


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