韓国教員団体総連合会は14日、韓国の教員を対象に実施した「学生の安全ならびに“先生の日”教員意識アンケート調査」の結果を発表し、教員の約半数が旅客船セウォル号沈没事故を受けて修学旅行の「完全廃止」を望んでいることを明らかにした。複数の韓国メディアが報じた。

 調査は8日から13日にかけ、全国の幼稚園・小学校・中学校・高校・大学の教員、または教育専門職の計3243人を対象に実施した。

 沈没事故後に韓国国内で起こった修学旅行の“存廃論争”について、どのような方向がもっとも合理的かとの質問には、半数近い46.5%が「完全廃止」を求めた。「学年単位ではなくクラス・小規模単位への変更」は28.2%、「現行通り」は21.2%だった。

 修学旅行の改善すべき課題には「安全な業者を選定するための公開入札制度の改善」、「すべての修学旅行生に安全教育を徹底させる」、「教員に対して安全教育などの研修を強化させる」、「学校が直接修学旅行を推進する」などが挙がった。

 韓国教育省は沈没事故を受けて、「小規模単位での修学旅行」を各学校に推奨している。しかし、教員の42.0%は小規模でも「安全への懸念」があるとし、19.0%が「場所の選定や準備」、11.0%が「費用の増加」、9.6%が「日程調整」、9.3%が「修学旅行が終わるまで勉学の雰囲気が作りにくい」などの問題点を挙げた。

 また、調査では教員が学生から言われたい褒め言葉についても発表。「先生のおかげでチカラを出せて幸せです」(29.4%)、「次も絶対に担任になってほしいです」(20.0%)、「先生は良い師匠です」(14.6%)、「尊敬します」(13.7%)などの言葉が続いた。(編集担当:新川悠)