監査法人のトーマツが実施した企業のリスクマネジメント調査（2013年版）によると、企業が優先対応すべきリスクとして「海外拠点の運営に係るリスク」と回答した企業が最多となったことが分かった。

　企業に対応を優先すべきリスク（1社につき最大3項目まで）について聞いたところ、「海外拠点の運営に係るリスク」（29％）、「情報漏えい」（28％）、「地震・風水害等、災害対策の不備」（26％）、「子会社ガバナンスに係るリスク」（26％）が上位に挙がった。

　1位の「海外拠点の運営に係るリスク」は、2011年6位（13％）、2012年2位（28％）と順位を上げ、今回は初のトップとなった。海外関連リスクと密接に関係する「子会社ガバナンスに係るリスク」は前年と同じく4位だったが選択した企業の割合が12ポイント増となった。

　2011年、2012年に1位だった「地震・風水害等、災害対策の不備」は6ポイノト減。「情報漏えい」（28％、前年比9ポイント増）、「役員・従業員の不正」（16％、同8ポイント増）の伸びが目立った。

　「人材流出、人材獲得の困難による人材不足」は、2008年の1位からリーマン・ショック後の09年に11位へ急落した後、10年7位、11年12位、12年10位と推移し、今回は8位。選択した企業の割合は前年から4ポイント上昇して13％だった。

　同調査は、同社が開催したセミナーに出席したリスク管理担当者を対象に実施し、223社から回答を得た。

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