交渉が不利になる「絶対やってはいけないこと」4つ

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 自分の提案を受け入れてもらえなかったり、あるいは相手の不当な言い分を飲まなければいけなかったり、といった経験は誰もが持っているはず。
 「交渉」が下手なことによるデメリットは、自分で自覚している以上に大きいものです。
 反対に、「交渉」がうまいと、なにかトラブルが起こった時に被害を最小限にとどめられたり、相手から有利な条件を引き出せたりと、メリットは計りしれません。
 「交渉」は人生を左右すると言っても過言ではないのです。
 『絶対に負けない交渉術 やってはいけない35のルール』(植田統/著、SBクリエイティブ/刊)は、弁護士として多くの交渉をまとめてきた著者が、交渉事で「絶対にやってはいけないこと」を教えてくれる一冊。
 仕事で、プライベートで、こんなことをやってしまっていませんか?

■自分だけ得をしようとする
 交渉とは、お互いにとって公正な妥協点を探るプロセスであって、勝ち負けを決めることではありません。
 これをわかっていないと、交渉の目的が「自分だけが得をすること」や「勝ち負けをつけること」になってしまい、あまりいい結果にはならないはずです。
 いい交渉とは互いが納得した形でそれぞれの利益を得ること。“ここでは譲ったけど、その分ここでは得をした”という形で終わるように意識しましょう。

■落とし所を考えない
 前述の通り、交渉が“妥協点”を探る作業である以上、その妥協点についてはあらかじめ想定しておく必要があります。
 その準備なしに漫然と交渉に臨んでも、やはりいい結果は得られにくくなります。
 自分の事情と、相手の事情をよく考えて、“だいたいこれぐらい”という落とし所を交渉の前にイメージしておきましょう。

■安易にうなずく
 相手の話をきちんと聞いていることを示すために、うなずきながら話を聞く人がいますが、これは交渉の時は避けたほうが無難です。
 うなずくという反応は、知らず知らずのうちに相手の期待値を上げてしまいます。そのため、あなたの“うなずき”を都合よく解釈して、より多くの利益を引き出せると思われてしまうことがあるのです。
 相手がその誤った期待を前提に落とし所を設定してしまうと、あなたとの間に齟齬が生まれて、交渉が複雑化しやすくなってしまいます。

■話の裏を取らない
 交渉相手が話したことが真実とは限りません。意図的にウソを言うこともありますし、相手が勘違いして間違ったことを話していることもあります。くれぐれも、相手の言うことを鵜呑みにしてはいけません。
 常に相手の言うことが本当なのか疑問を持ち、話の一貫性や論理的な符合をチェックする姿勢は、交渉には不可欠です。
 その上で、大事な点は、確かなデータや証人を探して、相手の言うことが事実かどうか確認するようにしましょう。

 いつも自分に不利な条件を飲まされてしまったり、自分の意見が通らないという人は、交渉事で「絶対にやってはいけないこと」をやってしまっている可能性があります。
 その中には、意識せずついやってしまうことも含まれていますので、気になった人は本書を読んで、自身の癖や言動をチェックしてみてはいかがでしょうか。
(新刊JP編集部)