今年2月の「Jリーグ キックオフカンファレンス」には、39名の監督が壇上に上がった。(撮影:フォート・キシモト)

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【17日、J1が2015年から2ステージ制に戻ることが決定した。ビーチサッカー日本代表監督として現在タヒチで戦っているラモス瑠偉は、リーグの制度改革の前にやるべきことがあると言う。】
※このコラムはビーチサッカーW杯開幕前に執筆されました

17日のJリーグ理事会で、2015年度のJ1が2ステージ制に戻り、ポストシーズンに上位チームによる優勝決定戦を開催することが決まった。観客減少に歯止めをかけるのと、新しいスポンサーの獲得を狙っているらしい。
 
この決定に僕は疑問を持っているよ。優勝の決め方が難しいから、Jリーグファンだけにしか順位がわからなくなってしまうんじゃないか。そんな心配がまず思い浮かぶ。
 
それにせっかくレギュラーシーズンで頑張ったチームがかわいそうだ。現在のシーズンの半分でステージ優勝が決まるという短期決戦は、1シーズン制とは違う戦い方も必要になってくるから、見ているほうの感覚も変えてもらわなきゃいけない。
 
このコラムで何度も言っているけれど、もし2ステージにするのならJ1のチーム数を減らすべきだよ。14チームか16チームにしてホーム&アウェイで1ステージ。そして両ステージのチャンピオンが戦って年間チャンピオンを決める。こっちのほうが自然だと思うね。
 
そして観客が減っている根本の問題は、1ステージになったからじゃないと思う。日本代表の試合は満員が続いている。だけど、そこで活躍した選手を観に行こうと思ったらヨーロッパに飛ぶしかない。日本のトッププレーヤーの大半は国内にいないのだから。
 
こんなときこそ、ヨーロッパや南米の一流選手を呼んでリーグの華にすべきじゃないだろうか。中国は有名選手を次々に集めているし、デルピエロだってオーストラリアに行ったんだ。いつもはJリーグに行かない人に「試合を見たい」と思わせること。それが先のような気がしてならないね。2015年までに、ぜひそうなっていてほしい。