2012年は「韓国映画史上最高の年」 “泥棒”“犯罪”“秘密”がキーワード

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2012年は「韓国映画史上最高の年」だったのをご存じだろうか。初めて韓国映画だけで観客動員が1億人の大台を突破。映画の平均収益は軒並みアップし、一時は赤字を出していた韓国映画界が一気に黒字に転じた。

韓国映画振興委員会が発表した「2012年韓国映画産業決算」報告書によると、2012年の韓国映画174作品のうち、一定基準(制作費10億ウォン以上、スクリーン数百以上)を超える70作品の平均収益率は13%を記録した。2005年の統計作成以来もっとも高い数値だ。

収益率がマイナス40%以上だった07年、08年から大きく転じており、今後は映画産業界への投資が活発になるとみられている。興行収入は1兆4551億ウォン(約1220億円)に上った。

年間の全観客動員は前年より21.9%多い過去最大の1億9489万人で、韓国映画だけでも1億1461万人に上った。

一般社団法人日本映画製作者連盟によると、2012年の日本の観客動員数は1億5515万9000人。人口が4900万人と日本の半分以下しかない韓国で、どれだけ映画が観られているのかが分かるのではないだろうか。

1作品あたり観客動員が1000万人を超えた作品は、チョン・ジヒョン、キム・スヒョン主演の『泥棒たち』、イ・ビョンホン主演の『王になった男』の2本。『オオカミ少年』(707万人)、朝鮮時代の泥棒たちを描いたアクション時代劇『風と共に去りぬ』(409万人)、『犯罪との戦争:悪い奴ら全盛時代』(471万人)も好評を博した。全体的に“泥棒”“犯罪”“秘密”をテーマとするスリリングな展開の作品が多いようだ。

2013年も昨年に引き続き、高い観客動員が見込まれている。06年に記録した韓国映画史上占有率63.6%、2007年8月に記録した日間最大観客動員115万8986人を超えるのではないかとの期待も高まっている。映画市場への投資が盛んになれば、今後さらに韓国映画界は活気づきそうだ。

参照:Nocut news

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