皆さんお久しぶりです。

今もインドネシアにいる酒井です。昨年僕が所属していたインドネシアスーパーリーグは、現在、開催されておらず、1月5日から始まる予定です。そのためまだどこのクラブとも契約をしていません。練習に参加して様子を見ている状態です。

インドネシアでは、一昨年からリーグが分裂開催され、僕の所属していたインドネシアスーパーリーグは、去年の場合、12月1日に開幕し、7月11日で全日程を終えました。自分の所属していたクラブ、ペルシラム・ラジャ・アンパットは、18チーム中14位と残念な結果でした。

無事にリーグ戦は終わったのですが、分裂開催したリーグですから、問題はやはりありまして、リーグ前半戦を終えた3月ぐらいから全18クラブのうち、10程のクラブが給料を払えないという問題が起きました。

遅れながらも少しずつ給料を払うクラブもあれば、4、5ヶ月経った今でも、未払いのクラブもあります。5月には、各クラブ代表者がジャカルタに集まり、選手会としてミーティングを行い、この問題について話し合いました。給料獲得のために、ストライキを起こすという話も出ましたが、結局選手は全試合こなすという事になりました。

その中でも僕たちのクラブ、ペルシラム・ラジャ・アンパットは1、2週間程、遅れる事はたまにありましたが、支払われていました。それでも、やはりシーズン終了後、数ヶ月分残っていた給料が未払いとなっています。今はチームのボスに直接連絡をして支払いを求めていますが、残念ながらまだ払われていません。

それでも僕らのクラブはまだましなほうで、あるクラブは開幕してすぐ給料未払いになり、前半戦終えた時点で、外国人選手に対し、もう給料が払えないからクラブを出ていっても構わない、というありえない通達を出していました。そうしたこともあって、前半戦で移籍する外国人選手はたくさんいました。勿論、契約書というものがあるのですが、クラブを束ねる組織がしっかりしていないリーグでは、こういう問題が起きてしまいます。実際、先々シーズンの給料がまだ未払いのクラブもあるほどです。

給料の支払いが遅れだしたら、とくに外国人選手はクラブに対し強く支払いを要求します。しかし、クラブ側は来週支払うとか、来月は支払うから試合には出てくれ、とその場しのぎのことを言います。結局2、3ヶ月支払われずままとなり、退団する選手も出てきました。その後、彼らにちゃんと支払われたかどうか、詳しい事は分かりません。おかしなことに、未払いのクラブなのに新しい外国人選手を獲得していることもありました。なんともひどいものです。

こんな不幸な韓国人選手もいました。リーグ前半戦で給料未払いとなったため、それを理由に違うクラブへ移籍。しかし移籍先のクラブも後半戦から給料未払いになってしまい、結局シーズン中一度も給料をもらえないという状況に陥っていました。たぶんですが、契約時に契約金というのを多少もらっていると思いますが、なんとも悲惨な話です。

給料未払いになると選手にとってかなりストレスになり、当然のことながら試合へのモチベーションにも影響してきます。リーグ運営がしっかりしていれば、そこに訴えればすみますが、それも無理ですから、そんな状態をさけるためには、選手自身が動かなくてはいけないのです。

ところが、クラブに支払いを要求しても、支払責任者が電話にでなかったり、会う約束をしても、その日になると事務所におらず、会えなかったりということばかりで、気の弱い選手やめんどぐさがりやの選手には到底無理なことです。そうした相手にめげずに何度もコンタクトして、プレッシャーをかけ、なんとか未払い分の給料を回収した選手もいますが、まれな例です。